エルミタ的一点突破 Vol.42
2016.12.13 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
評価サンプルをパッケージから取り出し、本体をじっくり観察してみよう。まず「Engine 27」の特徴的なラウンド形状を作り上げている、放熱フィンに注目したい。
手元資料によると、アルミニウム製の放熱フィンは、合計119枚で構成。これを斜めに折り重ねた状態が連続することで円を形成。側面はシロッコファンさながら、冷却ファンからの風が360°にわたり抜けていくという設計だ。小型であるだけに、放熱フィン1枚の面積は限られるものの、枚数を重ねることでそれを補い、熱の拡散が行われている。
「Engine 27」の底面を確認。円形の受熱ベースの素材は銅製で、腐食防止と見た目の美しさが両立できるニッケルコーティング処理が施されている。ベースそのものの厚さは実測で7mm程度。CPUからの熱を吸い出す役割に加え、119枚におよぶラジアルフィンの台座として、重厚な印象だ。またCPUに接触する部分は実測で34mm四方、厚さ3mmのプレート状の凸部で、出荷時は保護フィルムが貼り付けられていた。
ニッケルコーティング処理で素材が分かりにくいが、実際は銅製。熱伝導率に優れ、CPUの熱を素早く受熱ベース全体に伝える事ができる | |
後付けのプレートに見えるのが、CPUに直接接触する受熱ベースの中心部。一体成型ではなく、後付けされているようだ | |
冷却ファンの電源ケーブルは、受熱ベースの一部に埋め込まれた状態。高温状態が続くはずのポジションで、その影響は出ないのだろうか |