エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.535
2017.01.04 更新
文:GDM編集部 池西 樹
もともと4.20GHz(TB時4.50GHz)の高クロックで動作するCore i7-7700K。今回は簡易チューニングでさらなるパフォーマンスアップに挑戦する |
続いてUEFI標準の簡易チューニング機能を使い、Core i7-7700Kのオーバークロックに挑戦していこう。UEFIの「OC Tweaker」タブには、「Advanced Turbo」「Load Optimized CPU OC Setting」「Load Optimized GPU OC Setting」の3種類の簡易チューニング項目が用意されているが、今回は最も手軽な「Advanced Turbo」を選択した。
「Advanced Turbo」には「Gear 1」「Gear 2」の2つのプリセットが用意されている | |
よりピーキーな「Gear 2」でも安定動作が可能。省電力機能も有効なため、アイドル時は無駄な消費電力を抑えることができる | |
CINEBENCH R15(cb) |
Kabylakeの特徴の1つにオーバークロック耐性の向上を挙げているIntel。すべてのコアが4.80GHz駆動となる「Gear 2」でも、動作に問題なし。今回はあくまでも簡易チェックながら、Skylakeに比べてクロックを上げやすい印象を受けた。また「CINEBENCH R15」のスコアもクロック相当となる約5%向上。パフォーマンスをもうひと伸びさせたい場合には、プリセットによるオーバークロックは有効な手段となる。
続いてオーバークロックによってどの程度消費電力が増加しているか確認しておこう。計測は「CINEBENCH R15」実行時における最も高い数値を高負荷時、起動直後10分間放置した際の最低値をアイドル時に設定している。
消費電力(W) |
アイドル時は省電力機構が有効になるためほとんど変化なし。一方、高負荷時はコア電圧が引き上げられているため、37W増と比較的大きな差がついた。とは言え、堅牢な電源回路と高品質なコンポーネントに支えられ、テスト中に不安定な挙動を示すことは一度もなかった。発熱が増える分CPUの冷却には注意する必要があるが、十分実用的だ。
Kabylakeに合わせてリリースされた新チップセット、Intel Z270を搭載するASRock「Z270 Gaming K6」。「Super Alloy」設計による高い信頼性・耐久性はそのままに、「Creative Sound Blaster Cinema 3」対応の高品位オーディオ回路や、初のLEDライティング機能「Aura RGB LED」、「Intel Optane Memory」を見据えた「Ultra M.2」の追加など、チップセット以外にもその変更点は多岐にわたる。
また「Steel Slot」やIntel製チップによるデュアルギガビットLAN、定評のある外部ジェネレータ「Hyper BCLK Engine」のアップグレードなど、ユーザーの声を反映した改善も行われ、非常に完成度の高いゲーミングマザーボードに仕上げられている。これからKabylakeで新たに組む人はもちろん、手持ちのSkylakeを流用したアップグレードにも魅力的な1枚になるだろう。