エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.537
2017.01.14 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
MSI「GeForce GTX 1050 Ti 4GT LP」 実勢売価税込20,000円前後(2017年1月現在/発売中) 製品情報(MSI) |
スリム型やMini-ITX対応のCube型など、コンパクトPCを中心に根強いニーズがあるロープロファイルグラフィックスカード。しかし基板設計の難しさや、発熱、消費電力の問題もあり、ラインナップはグラフィックス出力の拡張を目的にした、ローエンドGPU採用モデルが中心だ。最新GPUを使用したパフォーマンスモデルはごくわずかしかない。そんな状況を打破すべくMSIが新たに投入したのが、NVIDIA Pascal初のロープロファイルモデル「GeForce GTX 1050 Ti 4GT LP」だ。
拡張スロットを2段備えるケースであればほぼ例外なく搭載できるコンパクト設計の「GeForce GTX 1050 Ti 4GT LP」。その登場を待ち望んでいた人も多いことだろう |
グラフィックスチップは、ワットパフォーマンスに定評のあるメインストリーム上位GeForce GTX 1050 Tiを採用。実装コンポーネントは、軍用規格「MIL-STD-810G」をクリアした「ミリタリークラス4コンポーネント」で、クーラーにはMSIが得意とするデュアルファン仕様のオリジナルクーラーを搭載。ヒートシンク全体にまんべんなくエアフローを行き渡らせることで、コンパクトながら高い冷却性能を発揮できるとしている。
2基の小型ファンと基板の約3/4を専有するヒートシンクを組み合わせたオリジナルクーラーを搭載 |
スペックを確認すると、CUDAコア数が768基、動作クロックはコアベースクロック1,290MHz、コアブースト1,392MHz、メモリクロック7,008MHz。メモリバス幅は128bitで、GDDR5 4GBのビデオメモリを搭載する。ロープロファイルモデルにありがちな動作クロックやバス幅の制限はなく、リファレンスモデルと同等の性能が期待できるのは、パフォーマンスを重視するユーザーには嬉しいところだろう。
本体と同じくコンパクトにまとめられたパッケージ。サイズは実測243×170×54mm |
バスインターフェイスはもちろんPCI-Express3.0(x16)で、補助電源コネクタは不要。ディスプレイ出力はDisplayPort1.4×1、HDMI2.0×1、DualLink DVI-D×1を備え、ロープロファイルブラケット使用時でもすべてのコネクタが使用できる。
下位GPUのGeForce GTX 1050を搭載する「GeForce GTX 1050 2GT LP」も発売中。実勢価格は税込15,000円前後。約5,000円安価なことから、コストを重視するならこちらがオススメだ |