エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.540
2017.01.28 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
“ゲーミング最強のMini-ITX PCケース”を謳う最大の見せ所が、グラフィックスカードの搭載スペース。奥行き最大280mmまでをサポートするだけでなく、全3段の拡張スロットが装備されている。ここを存分に活用しない手はない。
搭載テストに用意したのは、NVIDIA GeForce GTX 1080を搭載する、2スロット占有モデル「Inno3D N1080-1SDN-P6DN」。公称サイズは奥行きは266mm(高さ111mm)で、有効スペースの最大280mmまで残り14mmといったところ。補助電源コネクタも側面に接続するタイプだけに、問題なくマウントできるはずだ。
電源ユニットはSFX規格に対応。コンシューマ向けMini-ITXマザーボードが数多く流通するようになると、これに比例して小型PC用SFX電源ユニットの入手性が向上。今ではフルモジュラー式まで販売されている。さらに狭い筐体にマウントされるため、発熱を抑えた高効率モデルも複数出回っており、より組み込みやすくなった。
今回の搭載テストでは、作業時においても扱い易いフルモジュラー式で80PLUS GOLD認証品を用意。フロントパネル裏手のボトム部にマウントを試みた。
フルモジュラー式で扱い易く、スムーズだった搭載作業に思わぬトラブルが発生した。問題になったのは、リアの外部コネクタから内部を中継するAC電源ケーブルだ。搭載テストに用意した電源ユニットは、冷却ファンを下向きにマウントすると”おむすび型”コネクタの頂点が上方向になる。この状態だと、フロントパネルのUSB3.0ポート用基板に干渉。フロントパネルを閉じる事ができなかった。
搭載テストに用意した電源ユニットは、”おむすび型”コネクタの頂点が上方向。さらにコネクタ位置は右側にオフセットされるため、中継ケーブルの長さもかなりタイトだった。この時点で疑うべきだったと反省 |
回避方法はひとつ。電源ユニットの冷却ファンを上方向にしてのマウントだ。”おむすびの頂点”は下方向になり、中継ケーブルの長さも問題がない。小型筐体でこの手の事象はつきものだが、電源ユニット選びには参考にしてほしい。
問題になった中継ケーブルの”おむすび型”コネクタ。電源ユニットのコネクタ位置が右寄りの場合、フロントパネルのUSB3.0ポート用基板にぶつかる可能性がある | |
唯一の回避方法は、電源ユニットの冷却ファンを上方向にマウント。やむなしの状態だが、L字型ステイまでの距離が十分にあるため、吸気の妨げになる事はないだろう |