エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.541
2017.02.01 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 Tawashi
Founders Edition専用のウォーターブロック「Pacific V-GTX 10」。肝心のグラフィックスカードは、すでに市場に在庫がなく、新たにに入手できる可能性は極めて低い |
お次は、水冷グラフィックスカードの搭載だ。作業にあたり、Thermaltakeから発売されているGeForce GTX 1080/1070 Founders Edition専用のウォーターブロック「Pacific V-GTX 10」(型番:CL-W134-CU00TR-A)を用意した。しかしながら、肝心のグラフィックスカードであるFounders Editionの在庫はメーカー、代理店ともになく、入手困難な状況になっている。
マルチグラフィックス対応水冷ブリッジ「Pacific VGA Bridge」。国内市場では未発売だが内部が見えるアクリルモデルもラインナップする |
そこで、今回はZOTACから「GeForce GTX 1080 ArcticStorm Thermaltake」を拝借。ZOTAC創業10周年を記念した数量限定モデルで、Thermaltakeのカスタムウォーターブロックを搭載する水冷版GeForce GTX 1080グラフィックスカードだ。
Thermaltakeロゴ入りで、ZOTAC専用のウォーターブロックを搭載する「GeForce GTX 1080 ArcticStorm Thermaltake」。実勢価格約140,000円で販売中 |
グラフィックスカードの水冷化にあたり、気を付けたいのが”PCケースの幅”だ。ベースPCに搭載されているのはMSI「GeForce GTX 1070 GAMING X 8G」。VGAクーラーに「TWIN FROZR VI」を装着した状態で高さは140mmだ。一方、ウォーターブロックを搭載した「GeForce GTX 1080 ArcticStorm Thermaltake」は高さは171mmにもなり、PCケースによってはサイドパネルと干渉する恐れがある。「意外に後から気付く人が多い」(門馬氏)ため、導入前にチェックしておく必要がある。
フィッティング取り付け部分がカード上部に飛び出すため、PCケースの横幅にも注意しよう |
次に追加ラジエターを装着する。今回は240mmモデルの「Pacific R240/DIY LCS/Radiator」(型番:CL-W009-AL00BL-A)をチョイス。これをトップパネルに取り付ける。なお、Thermaltakeが取り扱うラジエターは全部で3シリーズ。今回使用した「Pacific R」のほか、薄型の「Pacific RS」、厚みのある「Pacific RL」が用意される。いずれも軽量で耐食性の高いドイツ製アルミ合金素材を採用。フラットチューブを内蔵し、効率よくクーラントを循環させる。
PCケースのトップ部に取り付けた「Pacific R240/DIY LCS/Radiator」。グラフィックスカードにより温度が上昇したクーラント液を2基の120mm口径ファンで冷却。CPUウォーターブロックへ送り込む |
なおラジエターはCPU用とグラフィックスカード用を個別に用意するのが基本。言うまでもなくラジエターはサイズが大きくなるほど冷却効果は高くなる。CPUやグラフィックスカードをオーバークロックし、冷却性能を上げたい場合は、より大きく厚みのあるモデルを選択する。
「Pacific R」シリーズは、120/240/360mmの各サイズをラインナップ。取り付けの際は冷却ファンの厚みも考慮し、マザーボードとのクリアランスを確保したい | |
「Pacific RL」シリーズにはブラックに加え、ホワイトカラーのPCケースと相性がいい「White Edition」もラインナップ |
ラジエターを取り付けた後は、グラフィックスカード → ラジエターの順にチューブを取り付ける。なおウォーターブロックを装着したグラフィックスカードは非常に重い。しっかりと上から固定してやることで”たわみ”が軽減され、のちに取り付けるチューブの長さを正確に計測する事ができる。
重量級「GeForce GTX 1080 ArcticStorm Thermaltake」にはVGAサポーターが付属。また優先的にラジエターまでのチューブを取り付ける事で、たわみを防止。もちろん拡張スロットの負担軽減にもなる |