エルミタ的「編集部で使ってみた」
2017.03.01 更新
文:360度カメラライター 西條 結城
今回検証を行う全天球360度カメラは、スティックタイプの「RICOH THETA S」「LG 360 CAM」「Insta360 Nano」。これら主要3機種にて360度動画の画質を徹底を比較を試みる。360度動画撮影にもっとも優れたスティックタイプの全天球360度カメラはどれか。
左から「RICOH THETA S」「LG 360 CAM」「Insta360 Nano」 |
それぞれの全天球360度カメラで撮影したデータは、内部メモリもしくは装着したMicroSDに保存される。360度動画はそれぞれの専用アプリで自動的なステッチ処理(貼り合わせ)をすることで全天球360度として視聴が可能。基本的にはカメラ単体でも撮影できるが、詳細な撮影設定が可能になるiOSやAndroid端末からカメラを操作することになる。
大手企業であるRICOHやLGに比べ、Insta360は聞き覚えがないだろう。Insta360はブランド名でShenzhen Arashi Vision Co., Ltdがメーカー名だ。360度カメラで急成長を遂げている中国深センのスタートアップ企業である。RICOHやLGにどこまで対抗できるか注目したい。
iPhoneを逆さにしてLightningコネクタに接続する360度カメラ |
今回検証する3機種は、すべて全天球360度カメラである。360度カメラは半球タイプと全球タイプがあることを理解しておこう。半球を360度撮影できるカメラを全天周360度カメラ、2台以上のカメラで水平・垂直方向に360度撮影できるカメラを全天球360度カメラと呼び分けることがある。
今回は画質の評価に加えてステッチ(貼り合わせ) に関しても検証する。全天球360度カメラは、物理的に必ず複数台のカメラが必要になる。複数の映像をステッチすることで360度動画を作成できる。カメラの性能に加えてステッチ品質が360度動画の画質に大きく影響を与える。
全天周360度カメラは2台以上のカメラで撮影した映像を合成する |
なお撮影した360度静止画及び360度動画は、YoutubeやFacebookにアップロードすることで360度映像として簡単に公開でき、誰でも360度映像を楽しむことができる。興味があればぜひチャレンジしてほしい。