エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.557
2017.04.10 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
ATTO Disk Benchmark 3.05 |
読込は最高2,950MB/sec、書込は2,300MB/secで、いずれも公称値を上回るスコア。特に読込は3,000MB/secに迫り、現行のNVMe SSDの中では最高峰の実力を備えている。
最後にTeam「CARDEA」の最大の特徴でもある、大型ヒートシンクの冷却性能をチェックしていこう。ベンチマークは「CrystalDiskMark 5.2.1」を使用し、温度と転送速度の計測は「HWiNFO64」で行った。
「CrystalDiskMark 5.2.1」実行時のサーモグラフィ結果 |
温度はアイドル時が40℃前後、高負荷時でも55℃で頭打ち。サーマルスロットリングと思われる症状もまったく発生せず、SSDの発熱を完全に抑え込むことに成功している。またサーモグラフィの画像を見ると、ヒートシンク全体の温度がほぼ均一で、熱がまんべんなく拡散している様子が確認できる。
ターゲットをデスクトップPCに絞り、これまでにない大型ヒートシンクを搭載したTeam「CARDEA」シリーズ。拡張カードや周辺コンポーネントとの干渉には注意が必要だがその効果は抜群。発熱の大きいNVMe M.2 SSDの発熱をしっかり冷却し、サーマルスロットリングを完全に抑制。長時間高負荷状態が続く過酷な環境でも、常に一定の転送速度を維持することができるだろう。
大型ヒートシンクの恩恵を存分に受け、高速かつ安定したパフォーマンスを発揮するTeam「CARDEA」シリーズ。今後は低容量モデルのラインナップ拡充に期待したい |
またシーケンシャルアクセスは最高約3.0GB/sec、ランダムアクセスは約20万IOPSを計測し、性能面も優秀。MLC NANDフラッシュの採用により、書込耐性も670TBWと高く、信頼性や耐久性の面でも不安はない。価格もハイエンド製品が揃うNVMe M.2 SSDでは標準的で、高冷却のヒートシンクが標準で付属していることを考慮すればお買い得だ。
唯一残念なのが、容量ラインナップが480GBのみという点。グローバル市場では240GBモデルも販売されていることから、ぜひとも国内市場向けラインナップに加えて欲しい。