エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.561
2017.04.29 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
本稿最後のセッションでは、「Core P1 TG」組み込み完成品の細部をチェックしよう。今回の検証にあたり、編集部には新品未開封の評価サンプルに加え、組み込み済みの「完成品」が届けられた。後者は3月16日に秋葉原で行われた、Thermaltakeの新製品発表会「Thermaltake Product Circuit」で出展された、まさにそのもの。エルミタでも傑作オープンフレームケースの“弟分”として紹介した。ここではさらに細部をチェックし、誌上で発表会を再現しようというワケだ。
メディア向けに披露された組み込み済みサンプル。「CES 2017」で発表された多数のアイテムが出展されたが、中でもひときわ注目を集めた | |
編集部に届けられた2台の「Core P1 TG」。組み込み例として、完成版のサンプルをじっくり観察してみよう |
チェックがしやすいよう5mm厚の強化パネルを取り外し、まずはマザーボード搭載スペースを確認する。4本のスタンドオフにネジ留めされたMSI「Z270I GAMING PRO CARBON AC」は、組み込みが完了した状態だけに、多くのケーブル類が接続されている。
スタンドオフは高さ約15mmで、一般的なPCケースに比べて高い位置にマウントされる。なおシャーシ背面へのスルーホールを使えば、ATXメインケーブル等の露出は最小に抑えることができる |
完成版サンプルは水冷仕様。搭載されていたのはラジエターに「Riing 12 – 256Color LED」ファンが装着される「Thermaltake Water 3.0 Riing RGB 240」だ。ラジエターサイズは幅120mm、長さ270mm、厚さ27mmで、正面右端の窪みにスッポリと収めるられていた。
幅120mmでコンパクトなラジエターを採用する「Thermaltake Water 3.0 Riing RGB 240」。ウォーターチューブは上方向から伸びるレイアウトでマウントする |
「Thermaltake Water 3.0 Riing RGB 240」のポンプ一体型ウォーターブロックは、厚さ約30mm。広い空間を占有せず、高い冷却能力を得られるところが、水冷ユニットの大いなる強みだ。ちなみにCPUクーラーの有効スペースは公称高さ180mmまでとされる。これはマザーボードのCPUソケットから、5mm厚強化ガラスまでの距離。もしグラフィックスカードを水平マウントすると、高さ約100mmまでの有効スペースに変わる。選択肢はかなり限られるため、構成パーツの選択および、グラフィックスカードのマウント方法は事前に考慮する必要があるだろう。
魅力的なグラフィックスカードの水平マウントだが、CPUクーラー搭載スペースに制限が付く。最も遠い拡張スロットにグラフィックスカードをマウントしても、最大約100mmまでの空間に留められてしまう |