エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.566
2017.05.12 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 Tawashi
続いて水冷システムの性能を知るべく、CPUの冷却能力をチェックしていこう。「CINEBENCH R15」マルチコア計測中の様子をハードウェアモニター「HWmonitor Version 1.2.8.0」で計測した。水冷キットはオールインワンタイプのDynatron「L5 Liquid Cooler」だが、冷却効果はいかほどだろうか。
【CPU温度】検証室内温度25℃/湿度52% |
CPU温度をみると、アイドル時(起動後30分間放置)で26℃、ベンチマーク実行中でも75℃で安定していた。TDP65WクラスのCore i5-7600なら、夏場や負荷の高いアプリケーション動作時でも、問題なく使う事ができる。
「Storm Metaphor H270 LTD」が採用するGeForce GTX 1060搭載グラフィックスカードInnoVISION「Inno3D GeForce GTX 1060 Compact」。92mm口径の冷却ファンを1基搭載するセミファンレス仕様だが、シンプルなデザインだけに冷却性能が気になるところだ。検証では「3DMark」と「Unigine Heaven DX11 Benchmark 4.0」ベンチマークの実行時。さらに実シーンを想定し「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク」実行時の最高温度を合わせて計測した。
【GPU温度】検証室内温度25℃/湿度52% |
アイドル時の温度は29℃。「3DMark」実行時で最大77℃、「Unigine Heaven DX11 Benchmark 4.0」実行時で最大78℃、「FFXIV蒼天」計測時で最大76℃という結果。VGAクーラーはしっかりと仕事をしている。
冷却性能を確認したあとは、静音性能をチェックする。実使用を想定し、本体より30cm離れた場所にデジタル騒音計を設置。ベンチマーク実行時と「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク」実行時のノイズ計測を行った。
【騒音値】(dBA/室内騒音32dBA) |
室内騒音32dBAに対して、アイドル時は36.5dBA。各ベンチマークテストでもアイドル時から2~3dBAしか上昇しない。実際、テスト中に耳をすませてみたものの、アイドル時からの動作音の変化はほとんど判別できないレベルだった。特にWebブラウジングなどの低負荷時(40℃以下)、VGAクーラーのファンが停止する「Inno3D GeForce GTX 1060 Compact」の静音性は高い事が分かった。