エルミタ的一点突破 Vol.45
2017.05.26 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕 / 池西 樹
Noctuaのポリシーから、ヒートパイプがCPUに直接触する、いわゆる”ダイレクトタッチ式”は採用しない。以前この件について話を聞いたところ「将来的な採用も含め、恐らくないだろう」という回答だったが、その言葉どおり、これまでNoctua製品でダイレクトタッチ式CPUクーラーの採用例はない。
鏡面仕上げの受熱ベースプレートは、実測で厚さ約11mm。CPUと接触する面の外形寸法は約38×40mmで、僅かに正方形ではない。
受熱ベースプレートには、φ6mmヒートパイプ6本が高い密着率により固定されている | |
いかにも美しいヒートシンクは、Noctua製品の真骨頂。華奢な印象は微塵もなく、じつに頑丈に組み上げられている | |
受熱ベースプレートの両端には、各1本のバネネジが装着済み |
「NH-D15 SE-AM4」には、単体発売もされているカタログモデル「NF-A15 PWM」が2基付属する。Noctuaのコーポレートカラーであるブラウンのインペラと、アイボリーのフレームが印象的な140mm口径ファンはラウンド形状。正確には外形寸法140×150mmの楕円形で、厚さ25mmのリブ無しフレームを採用する。またヒートシンクと接触する四隅には、振動防止用のシリコンラバーを装備。デュアルファン構成だけに、風量重視型CPUクーラーに思われがちだが、Noctuaはどこよりも静音性にもこだわるメーカーである事を知っておこう。
軸受けは安定性と耐久性(MTBF >150,000時間)を両立させた「SSO2ベアリング」を採用。インペラには3本のスリットが設けられ、吸い込み側の空気抵抗を最適化する事により、低い騒音値ながら多くの風量を送り出す力を発生させている。
スペックは回転数が最大1,500rpm±10%、騒音値は最大24.6dBAとされ、最大風量は140.2㎤/h、最大静圧は2.08mmH2O。さらに回転数を下げる減速ケーブル「Low-Noise Adaptor(L.N.A)」接続時はそれぞれ1,200rpm±10%、19.2dBA、115.5㎤/h、1.51mmH2Oで動作する。