エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.576
2017.06.17 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
「LIQID Element」3.2TBモデル「LQD-E1APN04M003T20」 販売価格税抜442,000円(4月発売/6月末までの期間限定キャンペーン価格) 製品情報(LIQID) |
今年4月より国内発売が開始された「LIQID Element」シリーズ。データセンター/エンタープライズ向け製品を得意とする米LIQIDブランドが手がけるNVMe SSDで、書込耐性3DWPDの耐久性を重視した「Enterprise」シリーズと、書込耐性1DWPDの容量を重視した「Datacenter」シリーズの2シリーズがラインナップ。フォームファクタは今回検証するAIC(PCI-Express Add-In-Card)と、2.5インチベイに搭載できるU.2の2種が用意される。
「LIQID Element」シリーズにはU.2対応の2.5インチモデルもラインナップ。こちらは接続インターフェイスにPCI-Express3.0(x4)を採用する |
そして、今回編集部に届けられたのが、AICフォームファクタに対応する容量3.2TBの「Enterprise」モデル「LQD-E1APN04M003T20」だ。基板上には4枚のNVMe M.2 SSDを搭載。接続インターフェイスはコンシューマ向けNVMe SSDの2倍の帯域を誇るPCI-Express3.0(x8)で、シーケンシャル読込最高7.0GB/sec、書込最高6.3GB/sec、ランダム読込最高125万IOPS、書込最高90万IOPSの高速転送を実現。
さらにレイテンシも読込80μs、書込20μsと非常に小さいことから、大規模データベースサーバーやストレージサーバーのキャッシュ用ドライブと言った本来の運用に加え、ハイエンドなワークステーションやゲーミングPCでも力を発揮してくれるはずだ。
AICフォームファクタに対応する3.2TBモデル「LQD-E1APN04M003T20」。基板表面にはM.2 SSDを冷却するためのヒートシンクを搭載する |
なお標準でハードウェアRAID機能は搭載されず、基板上の4枚のM.2 SSDはOSから個別に認識。ソフトウェアRAID機能を利用すれば、すべてのSSDをまとめて1ドライブにするような使い方や、1つをOS用に、残りをデータ用にまとめるような使い方など、自分のシステムに合わせた柔軟な構成が可能になる。
データセンター向けサーバーでは、ストレージキャッシュやデータベースキャッシュなど、用途の異なるSSDを複数台搭載することがよくある。そのため「LIQID Element」シリーズでは、拡張基板上に4台のSSDを搭載する構成を採用しているという |
その他、サーバー向け機能として「AESデータ暗号化」や、電解コンデンサによる「電源損失保護機能」、過熱時にSSDを保護する「アドバンスサーマルスロットリング機能」、データの信頼性と整合性を保証する「アドバンスECC/データ保護機能」を搭載。動作温度は0~55℃、消費電力は最大25Wで、製品保証は3年間。
表面にメーカーロゴがデザインされた製品パッケージ。サイズは実測でW245×D168×H50mm | |
SSDは緩衝材に周囲を厳重に保護された状態でパッケージに収納。なお付属品はロープロファイルブラケットのみのシンプルな構成だ | |
「CrystalDiskInfo 7.0.5」からもSSDは4台のドライブとして個別に認識される |