エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.576
2017.06.17 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
【50MiB】 | 【100MiB】 |
【500MiB】 | 【1GiB】 |
【2GiB】 | 【4GiB】 |
【8GiB】 | 【16GiB】 |
【32GiB】 | |
4Kランダムアクセススコアの最大値(IOPS) | |
4K QD32T1ランダムアクセススコアの最大値(IOPS) |
圧縮率の高い「All 0×00 (0Fill)」では、シーケンシャル書込が約1,000MB/sec向上し、最高6,450MB/secを記録。またランダム読込も2,800MB/secに達し、IOPSに換算すると約72万IOPSという驚きのスコア。エンタープライズ向け製品の格の違いをまざまざと見せつける結果となった。
ATTO Disk Benchmark 3.05 |
最後に「ATTO Disk Benchmark 3.05」のスコアを確認しておこう。読込は約7,080MB/sec、書込は約6,580MB/secで、いずれもほぼ公称値通りのスコア。シングルSSDと同じくスコアのブレもほとんどなく、RAID 0構築時でも安定したデータ転送が期待できる。
今回は普段あまり触れる機会のないエンタープライズ向けNVMe SSD、「LIQID Element」シリーズを借り受けその性能をチェックしてきた。シングルSSDの状態でも一般的なNVMe SSDのハイエンドモデルに匹敵。さらにソフトウェアRAIDを使えば、シーケンシャルは7.0GB/sec、ランダムは70万IOPSに達する驚きのパフォーマンスを発揮する。もちろん大型のヒートシンクのおかげで、サーマルスロットリングと思われる症状もなし。またこれだけ高性能にも関わらず1スロット・ロープロファイルに対応し、内部スペースが限られるコンパクトPCやスリムPCにも無理なく搭載することができる。
シーケンシャル7.0GB/sec、ランダム70万IOPSという圧倒的なパフォーマンスを発揮する「LIQID Element」。高価ながらストレージ性能にこだわるならコンシューマPCへの導入もアリだ |
4つのSSDが個別に認識されるなど、やや癖があるのも事実。しかしエンタープライズ製品にありがちな専用アプリは不要で、ドライバ、RAID設定ともOS標準機能が利用できるため導入のハードルはかなり低く、コンシューマーユーザーでも戸惑うことなく使用できる。
価格は最安モデルでも約12万円(6月末までのキャンペーン価格のためそれ以降は値上がりする可能性あり)からと、かなり高価だが、コンシューマ向け製品とは一線を画すパフォーマンスはやはり魅力だ。ストレージ性能にこだわるなら「LIQID Element」シリーズでエンタープライズの扉を開けてみるのも面白い。