エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.577
2017.06.23 更新
文:テクニカルライター・藤田 忠
ゲーミングパフォーマンスの次は、90mm口径ファンを3基備える3スロット占有VGAクーラー「IceStorm」の実力を確認していこう。「3DMark」の「Fire Strike“Ultra”」や「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」、「バトルフィールド 1」などのベンチマーク、ゲームを10分間ループ、プレイした際のGPU温度やファン回転数をモニタリングツール「HWiNFO」で記録。最大値を高負荷時、OS起動後10分ほど放置した状態(ファンレス状態)をアイドル時としている。
GPU温度計測(℃) | |
ファン回転数計測(rpm) | |
高負荷時の騒音値計測(dBA) |
アイドル時のGPU温度はファン停止状態ながら42℃前後と、「IceStorm」の大型ヒートシンクの高い冷却性能をうかがえる数値になっている。また、高負荷状態でもGPU温度は70℃以下を記録しており、ファン回転数は50%台の1,500rpm~1,600rpmまでしかアップしておらず、まだまだ冷却性能に余力を残している感じだ。ファンの騒音値は回転数が1,600rpmを超えた「PREY」プレイ時に41.5dBAを計測したが、それ以外は40dBAを下回った。いずれもPCケースに納めてしまえば、気にならないレベルと言えるだろう。
ベンチマークとゲームプレイ時のシステム全体の消費電力を計測してみると、2,000MHzに達する高クロック動作なのが影響してか、いずれも400Wを超える消費電力になっていた。高消費電力はオーバークロックモデルだけにやむを得ないところだろう。
システム高負荷状態の消費電力計測(W) |
「GeForce GTX 1080 Ti AMP Extreme」に準ずるクロック設定を採用した「GeForce GTX 1080 Ti AMP Extreme Core Edition」を試してきたが、16+2フェーズの電源回路や3連ファン装備の大型VGAクーラーなどにより、高クロック動作でもド安定かつ静かにプレイできるのは間違いなし。パフォーマンスに関しては、今回テストした「GeForce GTX 1080 Ti AMP Extreme Core Edition」と同じ2,000MHzに迫るGPUクロックで動作するとは限らないが、かなり期待が持てる。
GPUクロック設定以外は最上位の「GeForce GTX 1080 Ti AMP Extreme」と同じ仕様となる「GeForce GTX 1080 Ti AMP Extreme Core Edition」。市場想定売価は若干安価な税抜104,980円になる |
高パフォーマンス、安定性、静音性抜群の3連ファンVGAクーラー、PCを彩れるRGB LEDライティングと魅力いっぱいで、「GeForce GTX 1080 Ti AMP Extreme」より若干、価格を抑えた「GeForce GTX 1080 Ti AMP Extreme Core Edition」は、約10万8000円前後となっているスタンダード仕様のZOTACオリジナルVGAクーラー搭載モデルの「GeForce GTX 1080 Ti AMP Edition」よりも上を狙いたい人は検討してみる価値があるだろう。