エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.580
2017.07.04 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
ここからは国内正規代理店の株式会社アスク(本社:東京都千代田区)より借り受けた評価サンプルを使い、まずは外観デザインから細かくチェックを開始しよう。
主素材をスチールとするATXミドルタワーながら、本体重量は4.5kgと軽い。数値上では剛性が気になるところだが、楽に持ち運びができるという点は、メリットと言えるだろう。店頭での購入による持ち帰りも苦にならないはずだ。
デザイン上、もっとも重要なフロントフェイスデザイン。「Focus G」では製品コンセプトを象徴する、通気性に優れたメッシュパネルを採用した。静音志向のFractal Designが新たにチャレンジする試みは、大きなトピックと言えよう。とは言え、全面メッシュ仕様のフロントパネルは、取り立てて珍しいものではない。それを意識しているのか、「Focus G」プラスチック製の縁部分に光沢をもたせ、下部に小さくロゴをあしらった。そこはFractal Designらしく、細部まできちんとデザインされている。
縁以外の部分は、すべて通気性が高いメッシュ仕様。内部に搭載される冷却ファン2基がメッシュ越しに確認できる |
なおシャーシには左右各3本のファスナーで固定。下部にはちょうど握れる程度の隙間があり、ここを掴んで引き剥がすことができる。この手法はポピュラーだが、モデルよってはパネルが破損するのではないかと思えるほど、きつく固定されている場合がある。一方「Focus G」はフロントパネル自体、比較的剛性が高く、左右のねじれも少ない。ファスナーの固さもほどよく、取り外しに余分な力は必要としない。
通気性の高いメッシュ仕様だけに、背面側には防塵フィルタを標準装備。着脱は考慮されていないが、付着したホコリは掃除機で簡単に吸い取ることができる。なおスイッチ類やアクセスポートはフロントパネルと分離されているため、引き剥がし時にケーブルの断線を気にする必要もない |
フロントトップに整列する、スイッチおよびアクセスポート。左からPowerスイッチ、Resetスイッチ、ヘッドホン、マイク、さらにUSB2.0とUSB3.0の各ポートが1ポートずつ搭載されている。イマドキのPCケースなら、HDMIポートやUSB 3.0 Type-Cを追加するだけでトピックになるはず。しかしシンプルな設計が信条の「Focus G」は、必要最低限の装備に留められている。
床置き時に操作がし易い、スイッチおよびアクセスポート。シンプルだけに、内部ケーブルもシンプルなはず |