エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.591
2017.08.15 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
あまり知られていないかもしれないが、AntecのPCケースラインナップには、シリーズ毎に細分化されている。中でも自作PC史上に残る名機「P180」が属する伝統の「Performance One」シリーズは、Antecのブランドを一気にメジャーに押し上げた特別な存在。時の静音ブームを牽引した「P180」以降、多くの派生モデルを輩出し、今なお脈々と受け継がれている。
そして今回の主役「P8」もまた、「Performance One」シリーズから生み出された新作だが、なにやらずいぶんと様変わりした印象だ。
Antec「P8」 市場想定売価税込9,700円(2017年8月中旬発売) 製品情報(Antec)(株式会社リンクスインターナショナル) |
従来の「Performance One」の路線とは異なる「P8」の特徴は、シリーズ初となる強化ガラス製サイドパネルを採用。さらにトップパネル部は、ほぼ全面にわたり通気孔仕様とし、冷却性能を重視した。想定売価税抜1万円を切る価格設定も、大きなトピックとなるだろう。そんな新作「P8」をじっくり検証していきたい。
評価サンプルをパッケージから取り出す前に、例によってスペック表から「P8」の概要を掴んでおこう。対応フォームファクタはATX、MicroATX、Mini-ITXで、最も流通量の多いミドルタワーPCケースにカテゴライズ。素材にはスチールとプラスチック、さらに強化ガラスを使用。外形寸法は幅が210mm、奥行きが470mm、高さが443mmで、ごく一般的なサイズに収められている。
「COMPUTEX TAIPEI 2017」開催に合わせて行われた、Antecプライベートブースで披露。すでに量産体制に入る頃で、ほぼ当初のスケジュール通り国内市場にも投入された |
なお詳細なスペックについては、検証を進めながら詳しく解説していこう。ちなみにドレスアップ要素を考慮した装備品として、前後合わせて3基のホワイトLED内蔵120mm口径ファンが搭載済み。サイドパネルに強化ガラスを採用するとあって、「Performance One」シリーズにも”魅せる要素”が考慮されるようになった。