エルミタ的「編集部で使ってみた」番外編
2017.08.22 更新
文:360度カメラライター 西條 結城
「Hover Camera Passport」を飛行させるための最小構成は、バッテリー、本体、スマートフォンだけあればいい。充電が必要な場合は、ACアダプターと充電器も加える。
バッテリーを含む本体重量はたった242g。本体と2本のバッテリーを専用ポーチに入れ、AC電源と充電器を一緒に持ち運んでも約1kgの重さにおさまる。
ちなみにバッテリー1本で約10分間の飛行が可能。充電器を使えば、2本同時にバッテリーの充電できる。なお充電は交互に1本づつではなく、2本同時に行うことができる。
操作アプリは、iOSとAndroidが提供されている。スマートフォンと「Hover Camera Passport」をWi-Fi接続してから、操作アプリを立ち上げるだけで飛行準備が完了する。
あとは「Hover Camera Passport」の電源ボタンを押して手を離し、自律飛行させるだけだ。
従来のドローンは、停止した状態で地面も設置してから離陸する必要があった。「Hover Camera Passport」は本体の下側に音波センサーとカメラが設置されている。地面を正確に把握することで、GPSを使わなくてもその場で静止できる。
電源ボタンを押して空中で手を離せば、その場で静止。手や風で押されても、その場に留まろうとする。しかし音波センサーとカメラが状況を正しく認識できない環境では、安定した自律飛行ができない。
例えば、センサーを手でふさいでしまったり、床に模様なかったり、暗かったりする場合など、見当違いの方向へ飛んでゆく可能性がある。安定した飛行には、地面の状態がとても需要になる。
ボディはカーボンファイバーでファン全体が覆われている。指を無理やり突っ込まない限り、ファンに触れることはない。普通に使っていれば「Hover Camera Passport」で怪我をすることはないだろう。安全性も高い。
飛行モードは、所有者モード、手動操作、グループ写真、鳥瞰図、ランニング、サイクリング、旋回、360°回転などが用意されている。
所有者モードでは、所有者を認識して自動追跡する。手動操作は自由に操縦・撮影ができる。グループ写真と鳥瞰図は上下の移動と静止画撮影が可能。ランニングとサイクリングは、指定の対象を追跡して動画撮影する。
旋回は指定の対象を動画撮影しながら周りをぐるぐる回る。360°回転はその場で360°水平に回転して動画撮影。ドローンの操縦が初めてでも、これらのモードを使うことで、さまざまな撮影が可能になる。