エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.594
2017.08.31 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 Tawashi
ここからは評価機を実際に動作させ、各種ベンチマークテストによりパフォーマンスや冷却能力、さらにメインコンセプトである静音性について詳しく検証していこう。なお、本稿の冒頭でも触れたとおり、評価機は標準構成をベースにメモリは4GB×2枚から8GB×4枚のクアッドチャンネル構成、グラフィックスカードはGeForce GTX 1050 TiからGeForce GTX 1060にアップグレードされている。
「CPU-Z 1.79.1」でプロセッサを確認。6コア12スレッドを実現するSkylake-XコアのCPU Core i7-7800Xを搭載。マザーボードにはIntel X299 Express搭載のMSI製「X299 TOMAHAWK」を採用する |
メモリは標準構成のDDR4 8GB(4GB×2枚)からDDR4 16GB(8GB×4枚)にアップグレード済み。動作クロックはDDR4-2400MHzだ |
GPU-Z 2.2.0の結果。グラフィックスカードは、ASUSのGeForce GTX 1060。スペックはコアベースクロック1,569MHz、ブーストクロック1,785MHzでOC動作にも対応 |
主要スペックをデバイスマネージャーでも確認。Core i7-7800Xの12スレッドやグラフィックスカードのGeForce GTX 1060、Intel製のNVMe対応M.2 SSD「600p」等が認識されている |
手始めに、定番のCGレンダリングソフトである「CINEBEHCN R15」を使い、最新Skylake-Xコアを採用したCore i7-7800Xの実力を確認しておこう。
6コア12スレッドの性能がしっかりと表れた結果だ。シングルコアの数値は169、マルチコアの数値は1,298を記録し、特にHyper-Threadingによる12スレッドの効果は絶大。PCゲーム用はもちろん、レンダリングや動画のエンコード等の複数同時処理を行うシーンにおいても十分なパフォーマンスを発揮してくれる。
次に「CrystalDiskMark 5.2.1」で、Intel製NVMe SSD「600p」シリーズの512GBモデル「SSDPEKKW512G7X1」のデータサイズによるパフォーマンスを確認していく。データサイズは50MiB~8GiBまで、4つのプリセットで測定を行った。評価機では、サイコムオリジナルM.2 SSDヒートシンクを装着しており、その効果にも注目してみたい。
【50MiB】 | 【1GiB】 |
【4GiB】 | 【8GiB】 |
シーケンシャルアクセスは読込最高1,842MB/sec、書込584MB/secで、いずれも公称値を上回るスコア。特に読込は、Intel X299 Expressがサポートする32GbpsというPCI-Express3.0(x4)の広大な帯域幅のメリットが、最大限に発揮された結果だ。
またランダムアクセスを確認すると、4Kは読込最高32.55MB/sec、書込最高117.5MB/sec、4K QD32T1は読込最高464.4MB/sec、書込最高562.4MB/secでこちらも優秀なスコアを計測した。
通常オプション扱いのサイコムオリジナルM.2 SSDヒートシンクについては、テスト中の最大温度は66℃で頭打ち状態。サーマルスロットリングによる速度低下は確認できなかった。M.2 SSDを選択する場合、やはり必須なカスタマイズと言えるだろう。