エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.596
2017.09.10 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕/池西 樹(テストセッション)
今回取り上げるCooler Masterの新作「MasterLiquid Lite 120」は、オールインワン型水冷ユニットのエントリーモデル。市場想定売価は税抜で7,080円とされ、ハイエンド志向の空冷CPUクーラーと肩を並べるコストパフォーマンスが魅力の新製品だ。
Cooler Master「MasterLiquid Lite 120」(型番:MLW-D12M-A20PW-R1) 市場想定売価税抜7,080円(2017年9月1日発売) 製品情報(Cooler Master Technology) |
熱心な自作派の間では周知の事実だが、市場に流通するオールインワン型水冷ユニットの多くは製造元が同一。搭載ファンやウォーターブロックの形状で、どうにか独自性を出そうとしているものの、固定方法や使用パーツですぐに正体が分かってしまう。一方「MasterLiquid」シリーズは完全自社設計および生産とされ、”あの製品とは違う”ことが大きくアピールされている。本来は冷却系パーツからスタートした老舗ブランドCooler Master製とあって、おのずと冷却能力には期待が掛かるというワケだ。今回は直接メーカーより評価サンプルを借り受け、外観スタイルの詳細から搭載手順、パフォーマンステストまでじっくりと検証を行っていく。
120mmサイズラジエターモデルとあって、外装パッケージは非常にコンパクト。外形寸法は実測約210×225×140mmで、小型電源ユニット並のサイズにまとめられていた |
ちなみに「MasterLiquid」シリーズの系譜を辿ると、2016年9月リリースの「MasterLiquid Pro」シリーズがある。ポンプ一体型ウォーターブロックのデザインや、FEPチューブがスリーブ仕様、なにより市場想定売価を見比べても、上位モデルの位置付けである事が分かる。ただし、最大の特徴とも言える「デュアルチャンバーヘッド」(デュアルチャンバーテクノロジー)は継承されており、肝心な冷却能力を司る部分において、手抜かりは無いとみていいだろう。
「MasterLiquid」シリーズには、本稿の主役「MasterLiquid Lite 120」の他に2モデルがラインナップするので、ご紹介しておこう。
120mmサイズラジエターを採用する「MasterLiquid 120」(型番:MLX-D12M-A20PW-R1)は、120mm口径ファンをデュアル搭載。ラジエターに抜ける風量を多くする事で、より高い冷却能力が期待できる。さらにポンプ一体型ウォーターブロックも若干サイズの大きな物が採用されている。
さらに「MasterLiquid 240」(型番:MLX-D24M-A20PW-R1)は、240mmサイズラジエターを採用。冷却能力はもとより、静音性の高さが自慢。Cooler Masterによると、同一クラスのライバルモデルとの比較ではトップクラスの静かさと、駆動振動が最小限に抑えられているとされる。
いずれも「MasterLiquid Lite 120」より上位機種にあたり、FEP(フッ素樹脂)チューブはスリーブ化されている等、僅かながらも外観上での差別化が図られている。
MasterLiquid 120(型番:MLX-D12M-A20PW-R1) 市場想定売価税抜11,800円 製品情報(Cooler Master Technology) |
MasterLiquid 240(型番:MLX-D24M-A20PW-R1) 市場想定売価税抜13,480円 製品情報(Cooler Master Technology) |
Ryzen Threadrippper用リテンションに対応・・・オプション扱いながら「MasterLiquid」シリーズ対応のRyzen Threadrippper用リテンション(型番:RL-TR4B-MLLS-R1)も用意。メーカー担当者によると「MasterLiquid 240」が推奨とのこと。 問い合わせ先:国内正規代理店一覧 |