エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.601
2017.09.28 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
「LIQTECH TR4 360」の概要を把握したところで、ここからは編集部に届けられた評価サンプルをパッケージから取り出し、詳細チェックを開始していこう。オールインワン型水冷ユニットということで、主要なパーツはウォーターチューブで接続されたポンプ一体型ウォーターブロック&ラジエターと3基の冷却ファンのみ。クーラント液も注入済みのため、購入してすぐに使い始めることができる。
「LIQTECH TR4」シリーズが最も力を入れているウォーターブロック。CPUと接触する部分には、Ryzen Threadripperのヒートスプレッダ全面をカバーする実測72×60mmの大型受熱ベースを搭載。さらに「SCT」構造の微細マイクロフィンと、抵抗が少なく耐久性に優れる「セラミックナノPIベアリング」の高流量ポンプを組み合わせることで、騒音を抑えつつCPUの熱を効率良くクーラント液に移動することができる。またウォーターブロックはソケットの外周にピッタリ収まるようデザインされており、両サイドのメモリスロットと干渉する心配もない。
固定用のリテンション一体型のウォーターブロック。サイズは76.0×82.1×38.2mm(リテンション部除く)で、トップカバーにはホワイトLEDを内蔵する「ENERMAX」ロゴがデザイン |
実測72×60mmの銅製受熱プレート。ウォーターブロックには計10本のネジで固定されていた |
ウォーターブロックと360mmサイズラジエターをつなぐウォーターチューブには、劣化に強く水漏れや揮発の心配がない「ポリアミド (PA) ゴム」素材を採用。外皮はスリーブタイプで、チューブの長さは400mmを確保。大型のケースでもトップやフロント設置であれば長さが不足することはないだろう。
「ポリアミド (PA) ゴム」製のウォーターチューブ。熱や傷からケーブルを保護するため、外側はスリーブで補強されている |