エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.607
2017.10.28 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
ASRock「Z370 Taichi」市場想定売価税抜32,800円前後(11月2日発売) 製品情報(ASRock Incorporation) |
AMD Ryzenシリーズ対抗となる“Coffee Lake”こと、デスクトップ版第8世代Coreプロセッサ。Intelでは、ハイエンドCPUとの差別化のため、メインストリーム向けモデルは永らく4コア/8スレッド構成にとどまっていた。しかしCoffee Lakeでは、遂に6コア/12スレッドに対応。さらにL3キャッシュ容量も最大8MBから12MBへ、メモリコントローラはデュアルチャネル対応のDDR4-2400からDDR4-2666へ強化され、マルチスレッド処理を中心に大きく性能を引き上げることに成功した。
計6個のCPUコアを内蔵するCoffee Lake。L3キャッシュやメモリコントローラも強化されている |
また製造プロセスは、Kaby Lakeの第2世代14nmプロセス(14+nm)から、第3世代の14nmプロセス(14++nm)に変更。トランジスタの微細化や内部構造の最適化はさらに進んでいるようで、最上位モデルではCPUが2コア分増えているにも関わらず、TDPの違いは+4Wの95Wとごくわずか。メインストリームらしい扱いやすさはCoffee Lakeでも健在だ。
プラットフォームはLGA1151。ソケットの物理形状も変更はないが、Skylake/Kaby Lakeとの互換性はない |
プラットフォームはこれまでと同じLGA1151で、ソケットの物理形状にも変更はなし。ただし、Intelによればピンの電気信号が異なるため互換性はなく、専用チップセットIntel Z370を搭載するマザーボードが別途必要になるとのこと。なおチップ自体の機能に変更は見られず、PCI-Express3.0は24レーンで、NVMe SSD RAIDやIntel Optane Memoryに対応。またSATA3.0(6Gbps)は6ポート、USB3.1 Gen.1は最大10ポートまで提供することができる。
Coffee Lake専用チップセットIntel Z370。オーバークロックやCPUのPCI-Expressレーン分割機能もこれまで通り |
製品ラインナップは倍率変更に対応する「K」シリーズが「Core i7-8700K」「Core i5-8600K」「Core i3-8350K」、非対応の「non K」シリーズが「Core i7-8700」「Core i5-8400」「Core i3-8100」の計6モデル。すでにBTOなどでは「Core i7-8700K」搭載モデルの発売が開始されているが、CPUの単体発売は11月2日より順次スタートする。