エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.608
2017.10.30 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
「M8Se(G)」シリーズ512GBモデル「PX-512M8SeG」市場想定売価32,000円前後(発売中) 製品情報(PLEXTOR) |
今回取り上げる「M8Se(G)」は、NVMe 1.2に対応するPCI-Express3.0(x4)接続のM.2 SSD。以前詳細検証を行った「M8SeGN」のバリエーションモデルで、オリジナルのアルミニウム製スリムヒートシンクを搭載するのが特徴だ。ヒートシンクの表面には流線型の溝をデザイン。この溝によりケース内のエアフローを最適化することで、SSDの熱を効率的に冷却。長時間高負荷状態が続くような作業を行った場合でもサーマルスロットリングを抑え、常に一定のパフォーマンスを発揮することができる。
オリジナルヒートシンクを搭載する「M8Se(G)」「M8Se(Y)」。表面にデザインされた流線型の溝にはエアフローを最適化する効果があり、SSDを効率的に冷却できる |
ヒートシンク以外のスペックには変更なく、NANDフラッシュは製造プロセス15nmの東芝製ハイパフォーマンスTLC NANDを採用。コントローラはMarvell製サーバーグレードIC「88SS1093」で、最高2,048MBのLPDDR3Lキャッシュを搭載する。またTLC NAND専用の独自キャッシュ技術「PlexNitro」を新たに導入。「PlexNitro Cache」と呼ばれる新設計のバッファ機能を活用することで、オーバープロビジョニング領域を使用することなく、TLC NANDの欠点だった転送速度と耐久性・信頼性を高めているワケだ。
「M8Se(G)」「M8Se(Y)」とも搭載コントローラやNANDフラッシュは「M8SeGN」と同様。搭載するシステムや用途に合わせて選択すれば良い |
その他、長期間安定したパフォーマンスを発揮できる「TrueSpeed」、データの精度を高める「LDPCテクノロジー」、データの整合性を保証する「128ビットECC/データホールドアウトアルゴリズム」など、PLEXTORおなじみの機能にももちろん対応する。
製品そのものをデザインの一部に取り入れたブルーを基調にしたパッケージ。サイズは実測167×85×20mm |
パッケージ裏面には転送速度や対応OS、本体サイズなどが記載されている |
容量ラインナップは128GB、256GB、512GB、1TBの計4モデル。公称転送速度は容量により異なるが、今回検証する512GBモデル「PX-512M8SeG」では、シーケンシャル読込2,450MB/sec、書込1,000MB/sec、ランダム読込210,000 IOPS、書込175,000 IOPSとされ、シーケンシャル・ランダムともTLC NANDモデルとしては最高クラス。また書込耐性も320TBW(512GBモデル)とかなり余裕があるため、ヘビーな使い方でも安心だ。
「CrystalDiskInfo 7.1.1」の結果。インターフェイスはPCI-Express3.0(x4)で、プロトコルはNVM Express 1.2に対応する |