エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.611
2017.11.06 更新
文:テクニカルライター・藤田 忠
続いてのストレステストは、「AIDA64 Extreme Edition」に搭載されているシステム全体に負荷を掛ける「System Stability Test」でチェック。テストは最大限の負荷が掛かるように、すべての項目にチェックを入れ、おおむね30分間実行している。テスト実行中の最大消費電力は351Wになった。
AIDA64 Extreme Edition:System Stability Test実行時の電圧変動 |
AIDA64 Extreme Edition:System Stability Test実行時の各電圧の最大/最小/平均値 |
傾向はPowerSupplyTestと同じだが、+12Vは非常にフラットな波形になっている。最大・最小値の差は、PowerSupplyTestと同じ、0.096Vなので、テスト内容の違いで波形に差が出ていると思われる。
いずれのストレステストでも、+3.3Vは定格を割ってしまったが、全体的には十分安定していると言える。システム全体に負荷の掛かる動画エンコードなどの編集系作業を行なうPCにもオッケーだろう。
ここからは、ゲーミングPCを想定して、3Dベンチマーク実行時の挙動を確かめていこう。まずは定番の「3DMark」の4K解像度向けプリセット「Fire Strike Ultra」の「Graphics TEST 1」、「Graphics TEST 2」を30分間ループさせた際の電圧変動だ。テスト中の消費電力はストレステスト実行中よりも低くなるが、301Wと十分な負荷が掛かっている。
3DMark:Fire Strike Ultraループ実行時の電圧変動 |
3DMark:Fire Strike Ultraループ実行時の各電圧の最大/最小/平均値 |
ストレステストと違って、データロードなど負荷が頻繁に変化する3Dベンチマーク。波形は、+12Vが短い間隔で上下しているなど、若干変動は激しくなっている。ゲーミングで最も大事なグラフィックスカードに使われる+12V系統の最大・最小値の差は0.096Vに留まっており、ストレステスト時と同じく、定格を割ることなく一定の範囲内で動作。+3.3Vの最小値は3.280Vまで下がっているが、電圧の変動幅は0.064Vと微小。平均値も3.311Vと、定格を割っていないので問題ないだろう。