エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.613
2017.11.18 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
16基すべてのスロットにメモリを搭載。気になる8チャネルによる帯域幅を確認する |
1CPUあたり8チャネル/16基のメモリスロットに対応するEPYCシリーズ。さらに最高2666MHzの高クロックメモリをサポートしており、コンシューマ向けプラットフォームを遥かに超えるメモリ容量と帯域幅を実現できる。そこで今回はセンチュリーマイクロ株式会社協力のもと、2666MHz動作の「CD8G-D4RE2666VL81」を使い、その挙動と実際の帯域幅を確認してみることにした。
今回検証で使用したのはVery LowProfile基板を採用する「CD8G-D4RE2666VL81」。シングルランク(1R)で動作クロックは2666MHz、容量8GB、レイテンシは19-19-19-43 |
各チャネル2枚ずつ(2DPC構成)計16枚搭載した場合は2400MHz動作。なおメモリチャネルは正しく認識できず“Quad”表記 | 各チャネル1枚ずつ(1DPC構成)計8枚搭載した場合は2666MHz動作 |
EPYCのメモリコントローラ制限のため、2666MHz動作になるのは各チャネル1枚ずつ(1DPC構成)計8枚搭載した時のみ。各チャネル2枚ずつ(2DPC構成)計16枚搭載した場合は2400MHzで動作した。ただし、GIGABYTEの担当者に確認したところ「MZ31-AR0」では、BIOSに用意されているオーバークロック設定により、16枚構成でも2666MHz駆動が可能とのこと。今回は貸出機材ということで安全を考慮し、2400MHzのまま使用しているが覚えておくといいだろう。
続いて注目のメモリ帯域を「Sandra 2017」を使い、簡単にチェックしておこう。メモリクロックは2133MHz、2400MHz、2666MHzの3段階で、比較対象として以前計測を行ったRyzen 7 1800X(メモリクロック2400MHz)と、Ryzen Threadripper 1950X(同)のスコアも合わせて記載している。
デュアルチャネルに対応するRyzen 7 1800Xとの比較では約4倍、クアッドチャネルのRyzen Threadripper 1950Xとの比較でも約2倍で、8チャネルのパフォーマンスは圧倒的。さらに2133MHzと2666MHzを比較すると2割以上スコアが向上しており、メモリ帯域がボトルネックになりやすいマルチスレッドアプリケーションでは大きな違いが出ることだろう。