エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.618
2017.12.05 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
次に手にしたのは電源ユニットだ。手元の資料を再度確認すると、ボトムカバー内部の電源ユニット有効スペースは、奥行き最大220mmまでとされる。そこで用意したのは、Thermaltakeのフラッグシップ「TOUGHPOWER DPS G iRGB TITANIUM 1250W」(型番:PS-TPI-1250DPCTJP-T/2017年9月15日発売)だ。80PLUS PLATINUM認証のフルプラグインモデルで、奥行きは200mm。数値だけを見れば、まだ20mmの余裕がある。
数値だけを見れば搭載できるはずだが、同じフロアにあるケージタイプの2.5/3.5インチ共用シャドウベイの右側ステイに干渉し、挿入すらできない。やむなくシャドウベイを一旦取り外し、ようやくリアからインチネジで固定は完了。しかしプラグインコネクタの抜き挿しができないため、シャドウベイを元の状態に戻す事はできなかった。
「Versa H26」に限らず、電源ユニットの有効スペースは公称値の全てが利用できない。覚えておきたいのは、この数値の測り方がモデル毎に異なること。実際には公称値以上に空きスペースがあったり、まったく隙間がない事も珍しくはない。システムが複雑になるほどケーブルが複数行き交う事になるため、公称値は鵜呑みにせず、できれば50mmほどの余裕をみておきたい。
ボトムカバーには電源ユニットが露出できるように幅約120mm、高さ約60mmカットされた”小窓”を装備。今後採用モデルは増えるだろう | 公称220mmの搭載スペースに200mmの電源ユニットを搭載すると、2.5/3.5インチシャドウベイ共存は諦めなければならない |
ストレージも搭載テストを試みた。搭載スペースは計3ヵ所。目的にあった容量を決め、用途に合わせてSSDまたはHDDを用意したい。
あれば便利な光学ドライブ。固定はシンプルなネジ留めだけにマニュアルいらず。ベゼルが引っ掛かるため、フロントパネルをシャーシに装着された状態で前面から滑り込ませる |
ボトムカバー内部の2.5/3.5インチ共用シャドウベイ。3.5インチHDDが唯一搭載できるスペースで、専用トレイはツールフリー機構を装備。両側面のピンにネジ穴をセットするだけで固定できる |
コネクタは右サイドパネル側に向けてマウント。なおサイドパネルまでの距離は実測約40mm。できればL字型SATAケーブルを用意したい |
マザーボードトレイ背面、右サイドパネル側には最大3基の2.5インチSSDが搭載可能。接続したSATAケーブルの始末は隣接するスルーホールが便利だが、グロメットが物理的に干渉するため、やむなく取り外した。なお最上段にSSDを搭載する場合、5.25インチベイのマウンタを外さなければならない |