エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.623
2017.12.21 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
ボトムカバー(シュラウド)後方は電源ユニット搭載スペースだ。近頃のミドルタワーPCケースはほぼこのスタイルで、自作PC黎明期に大多数だったトップマウントは、よほどの理由がない限り採用される事はない。
さておき、シャーシへの固定は、電源ユニット背面に予め枠をネジ留め。本体を搭載スペースに滑り込ませ、4箇所をハンドスクリューで固定する。横からのインストールとは違い、プラグインタイプの場合は、コネクタを挿す際に本体を引き出す事でスペースが生まれるというメリットがある。
マウントスペースを横倒しにして確認すると、吸気ファンに面するボトム部にはスライド着脱式防塵フィルタが装備されている |
同一フロアにある2.5/3.5インチシャドウベイユニットは、設置場所が移動可能。このポジションにより、電源ユニット有効スペースは拡大または縮小される関係にある |
拡張スロットは標準的ミドルタワーPCケースと同様の全7段。ブラケットは排熱を考慮した通気孔タイプとした。なお固定にはハンドスクリューを使用する。
特に仕掛けはない拡張スロット。ハンドスクリュー固定だが、狭いエリアだけにツールフリーとはいかずドライバーを使う事になる |
左側面の上部を見ると、LEDストリップが標準で装備されている。強化ガラスの急速な普及から、イルミネーションを楽しむ自作派は多いだろう。LEDストリップは手軽にカスタマイズできるドレスアップアイテムとして定番中の定番。「H700i」に標準装備されている点はトピックであり、2017年のトレンドキーワードである”魅せるPCの構築”が、このモデルの主たるコンセプトに据えられている事が読み取れる。
左サイドの上縁部分に装着済みの5050LED。長さは実測で約260mm。さらに増設用のコネクタケーブルも配線済みで、長さ300mmのクリアドームタイプのLEDストリップが延長ケーブル(長さ約500mm)と共に付属する |
そもそも楽屋裏だったマザーボードトレイ背面に、これほど力を入れたPCケースは珍しい。「ケーブルルーティングキット」と総称されるケーブルマネジメント機構は大掛かりで、自作PCにおけるライトユーザーでも手軽かつ美しく配線ができるというもの。独自デザインの「ケーブルバー」は、主立ったケーブルの配線をアシストし、要所にはNZXTロゴ入りの面ファスナーを備え付けた。なお裏配線用スペースは公称18~22mmとされる。
右サイドパネルを取り外すと全貌が露わになるマザーボードトレイ背面の「ケーブルルーティングキット」 |
2.5インチSSD専用トレイ下にもSATAケーブル用ガイドと面ファスナーを装備 | CPUクーラーメンテナンスホール外周のガイドに沿ってCPU補助電源ケーブル等のレイアウトが可能 |
2列の「ケーブルバー」間にはスルーホール(幅約37×mm高さ約220mm)を装備。この裏面(表面)には「ケーブルマネジメントバー」が装備され、ケーブルの往来に対しブラインドの役割を果たしている |
どこかNZXTのヘッドホンハンガー「PUCK」にも似たガイドも装備 | 「ケーブルマネジメントバー」は単なるアクセントではなくスルーホールを隠す重要な役割を担う |