エルミタ的リサーチ Vol.19
2017.12.25 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 Tawashi
長期保証付きで品質重視のパッケージ品が店頭に並び始めたのは、今から約10年前のこと。当時のメモリ事情は玉石混交。品質にバラツキのある安価なバルクメモリが主流で、相性問題や初期不良など、”当たり外れ”のあるギャンブル要素が付いてまわった。思えば良くも悪くも自作PCらしいエピソードと言えるだろう。今ではメーカーによる厳しいチェックを経た上で提供される製品が主流。良い時代になった。
さておき、今回のリサーチで最も人気の高いメモリメーカーはCrucialだった。ほぼすべてのショップで取り扱いがある点に加え、定格からオーバークロックモデルまでラインナップは幅広い。メーカーにこだわらない人が選ぶ“無難なブランド”としても人気を集めていた。
2位のG.Skillと3位のCORSAIRは、大型ヒートシンクにRGB LEDを搭載させるなど、見た目の派手さに加え、オーバークロック系のラインナップに強い点が評価されている。特にG.Skillについては「ここ1年以内に購入した」という声が多く聞かれた。
メモリスピードは、DDR3-1600が1位、DDR4-2400が2位と定格クロックでの利用に集中。その一方で、DDR4-3000以上のクロックで運用している人は26名で、全体の約25%にあたる。アキバのショップスタッフの4人に1人は、メインPCがオーバークロック状態である事が分かった。
最後に容量の1位は16GB(8GB×2枚)の40名。2位は8GB(4GB×2枚)の19名。比較的常識的な結果の理由は、近頃のメモリ価格上昇の影響が少なくない。どうやらショップスタッフも”買い控え”傾向にあるようだ。底値からおよそ倍の値段になっている状況から、必要以上の容量は積まない。とはいえ「価格が下がれば今の倍の容量に増設したい」と目論む声が多数聞かれた。