エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.625
2017.12.29 更新
文:テクニカルライター・藤田 忠
ベンチマークテストの最後を飾るのは、“ドン勝”でおなじみの大人気ゲーム、PUBGこと「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」を使ってフレームレートを計測していこう。PUBGはベンチマークモードを備えていないため、実プレイ中のフレームレートを「FRAPS」を用いて記録している。解像度1,920×1,080ドット、描画品質「高」に設定し、プレイ中のフレームレートを120秒間記録(3回計測)。フレームレートのmin、avg、maxを求めている。なお、実プレイ中に行っているため、まったく同じシーンや行動でのフレームレート計測にはならない点と、計測はアーリーアクセス版で行っている点に留意してほしい。
minは、デフォルトとオーバークロック状態ともに60fpsを切る50fps前半だが、オーバークロック状態ではmaxが110fpsから126fpsに伸びており、avgも72.61から92.96fpsにアップしている。「GeForce GTX1070Ti 8GB JetStream」なら、1,920×1,080ドット、描画設定「高」で、ほぼ60fpsを維持してのプレイが楽しめるだろう。
次にオリジナル巨大VGAクーラーの冷却パフォーマンスを見ていこう。「3DMark」の「Fire Strike Ultra」を30分ほど連続実行した際のGPU温度とファンの回転数をチェックした。
搭載される「0-db TECH」機能により、GPU温度が60℃以下でファンが停止。アイドル時のファン回転数は0rpmだが、GPU温度は意外と上昇せず、40℃台を維持している。低負荷時はGPUクロックなどがダウンし、発熱を抑えているためだが、肉厚&大型ヒートシンクによる自然冷却の効果もあるだろう。一方で高負荷が続く、ループ後半でも最大71℃とまだまだ冷却性能には余力を残している印象。また、テストはバラック状態で行っているが、「Fire Strike Ultra」のループ中を含め、テスト中にファンの回転音が気になることはなかった。
高冷却と静音性を高次元で実現したPalitオリジナル巨大VGAクーラーと、電源周りが強化されたオリジナル基板を採用。見どころ満載の「GeForce GTX1070Ti 8GB JetStream」は手動オーバークロックにより、ひとつ上のグレードに迫るポテンシャルを見せてくれた。検証結果から、GeForce GTX 1080に化ける可能性を秘めた製品と言って差し支えないだろう。
ここへ来てNVIDIAのハイエンドGPUを搭載するグラフィックスカードが値上がり傾向にある。そんな中でもドスパラ専売という強みを生かし、売価税込57,240円というGeForce GTX 1070 Tiでは最安価格帯にポジションを置く「GeForce GTX1070Ti 8GB JetStream」。コストパフォーマンスに優れたハイエンドグラフィックスカードを探すユーザーを振り向かせる、今注目の製品だ。
協力:株式会社ドスパラ