エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.626
2018.01.09 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
ボディ内部の下部スペースを覆うのが、ボトムカバー(シュラウド)だ。今や多くのミドルタワーPCケースが採用するこのスタイル。電源ユニットやシャドウベイをフルカバーするため、左サイドパネルに装着された強化ガラス越しに、見栄えの悪いケーブル類を見せずに済む。素材はスチール製で、中央を境に左右に分割。各々はネジ留めで取り外しができる。
ボトムカバーはネジ留め式。右側は左サイド手前1本のネジのみで固定。左側は同じく手前1本に加え、背面2本、さらにマザーボードトレイ背面1本で固定されている |
フロントパネル裏手の底面に設置されているのは、ケージタイプの3.5インチHDDシャドウベイだ。ユニットには2台分の専用トレイが装備されている。ここは唯一の3.5インチHDD搭載スペースで、2.5インチSSD搭載用のネジ穴も確認できる。
レバーを起こすだけで引き出せる、スライド着脱式の専用トレイ | ユニット天板には、ボトムカバー上部に搭載される2.5インチSSD用ブラケットが固定可能 |
ボトムカバー上部に目を移すと、2.5インチSSD専用のブラケットが2台分装備されていた。電源ユニットを覆うカバー付きPCケースの多くに装備されるスタイル。スペースを有効に使おうという考えだ。なおブラケットはいずれも1本のハンドスクリューで固定。容易に着脱ができる。
電源ユニット搭載エリアの真上、ボトムカバー(シュラウド)の天板に備えた2.5インチSSD専用ブラケット。素材はスチール製で、SSD固定用ネジ穴から底面固定である事が分かる |
マザーボードトレイ背面、ちょうどCPUクーラーメンテナンスホールの下の位置にも、2.5インチSSD搭載スペースがある。ただし2.5インチSSD専用ブラケットの用意はない。どうやらボトムカバー上部に標準で装備される2.5インチSSD専用ブラケットを流用し、”搭載場所が変更できる”という事のようだ。フリーレイアウトという解釈だが、ここは賛否の分かれるところだろう。
2台分の2.5インチSSD専用ブラケットが付属していれば、収納力がUPしたはず。せっかくの装備なので、フルに活用したいという声もあるだろう。この点をメーカーに確認したところ、オプションでの発売が予定されているという |
拡張スロットはATX標準の横7段に加え、縦にも2段を用意。イマドキのPCケースである事がアピールされている。採用例が多く見られる縦列の拡張スロットは、言うまでも無くグラフィックスカードを垂直マウントできるというもの。メーカー各社自慢のオリジナルVGAクーラーは、冷却能力だけでなくRGBイルミネーションによるドレスアップ要素も兼ねるようになった。これを強化ガラス製サイドパネル面向けて搭載すれば、より見栄えのするPCが完成する。別途ライザーケーブルを用意する必要はあるものの、魅せるスタイルは今後も増殖するに違いない。
レイアウト以外はオーソドックスなスタイル。インチネジで固定された拡張スロット金具は、通気性を考慮したスリットが付く |
ボトムカバーを外すと、電源ユニット搭載スペースが確認できる。ボトムマウントの電源ユニットは、冷却ファンが面するボトム部に通気孔とスライド着脱式の防塵フィルタを標準装備。ボトムパネルの設置面には金属同士が直接接触しないよう、ラバーが装着されていた。
電源ユニットは背面ネジ留め式。ボトムカバーが着脱できるため、開口部の広い左側面のPCケース内部から筐体がインストール可能。なお搭載スペースは隣接するシャドウベイまで実測290mm程度。ハイエンドクラスのモデルでもマウントは可能だ |