エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.645
2018.03.24 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
特にSuperO製品で力を入れているのは、電源回路の設計だ。いたずらにフェーズ数を増やすのではなく、電力効率との兼ね合いで最適な構成を割り出している |
電源周りは、特にSupermicroのマインドとノウハウが色濃く現れているエリアだ。高負荷時の安定動作はもちろんのこと、大規模なサーバーシステム向けのマザーボードを多く手がけてきた関係から、電力効率を極めて重視した設計が用いられている。
長年の経験から、コンデンサ(キャパシタ)の数は多く、MOSFETの数は減らした方が電力効率は高くなる傾向があるという。SuperO製品もその条件を満たすよう設計されており、実装されているコンデンサは同クラス製品に比べ30%以上も多い。その結果、6%以上も優れた電力効率を実現、その分発熱も抑えられている。
広温度域に対応するフェライトコアチョーク、MOSFETとドライバICを統合した「Dr.MOS」を実装。いずれもサーバー製品に使用される、高品質なコンポーネントだ |
コンデンサ(キャパシタ)の数を増やしてMOSFETを減らした方が、電力効率は高くなるというのは、数多くサーバー製品を生み出してきたSupermicroの経験則。実際、基板上には通常よりかなり多数のコンデンサが実装されている |
「Dr.MOS」を冷却している、板状のヒートシンク。電力効率を突き詰めることで発熱の低下も見込めるため、必ずしも大型の冷却機構は必要ではない |
チップセットは、他のCoffee Lake対応マザーボードと同様に、Intel Z370を搭載。ヒートシンクにはSuperOのロゴが飾られている |
「C7Z370-CG-IW」が搭載するチップセットは、Coffee Lake向けに用意されたIntel Z370だ。PCI-Express3.0は24レーン、ストレージはSATA3.0(6Gbps)×6、USB3.1 Gen1(USB3.0)×10、USB2.0×14をサポート。“K型番”のCPUを組み合わせたオーバークロックが可能で、PCI-Express接続のSSDやキャッシュ用ストレージIntel Optane Memoryにも対応する。
チップセットしての性能は、ほぼ前世代のIntel Z270をそのまま受け継いでいる。K型番CPUを組み合わせれば、お手軽なオーバークロックが可能だ |
小さいながらに肉厚な印象のヒートシンク。基板とは2箇所でネジ止めされている |