エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.648
2018.04.06 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
続いて、AMD X399プラットフォームのパフォーマンスをチェックしていこう。X399のNVMe RAID機能は、Intel VROCのようにSSDやRAIDレベルの制限はなく、かなり自由なRAID環境の構築が可能。またRyzen Threadripperでは、あらかじめ3基分のM.2スロット用レーンがCPU上に確保されているため、3台以下のNVMe SSDを使う場合には「Ultra Quad M.2 Card」を導入するメリットはほとんどない。なおX399プラットフォームのNVMe RAIDの構築方法についてはこちらのレビューに詳しいので合わせて参照いただきたい。
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X399のNVMe RAID機能は、搭載SSDに関係なくすべての機能が利用できる。ただし、RAID 5にはもともと未対応のため、冗長構成はRAID 1またはRAID 10のみになる |
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「RAIDXpert2」を使えばWindowsからでもRAIDの確認や構築が可能 |
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SSD単体(Samsung「SSD 960 EVO」) | SSD単体(PLEXTOR「M9Pe」) |
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RAID 0(2台) | RAID 0(3台) |
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RAID 0(4台) | RAID 10(4台) |
シーケンシャル書込はIntel X299とほぼ同等。シーケンシャル読込は、PLEXTOR「M9Pe」単体のスコアが2,300MB/secまでしか上がらないこともあり、Intel X299よりは低調だ。それでも4台構成時には7,500MB/secを超え、DRAMキャッシュを組み合わせたストレージに匹敵するパフォーマンスを発揮する。一方、ランダムアクセスについては単体時より落ち込んでいるものが多く、AMDにはドライバのさらなる最適化を望みたい。
なお今回構築したRAIDシステムにOSのインストールを試してみたところ、問題なく動作させることができた。AMDのNVMe RAID機能はSSDメーカーを選ばないため、コストパフォーマンスに優れる製品をチョイスして、ぜひ大容量かつ超高速なシステムドライブの構築に挑戦してみてもらいたい。
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Intel VROCに比べて構築のハードルが低い、AMD NVMe RAID。容量やメーカーが異なる混成SSDのRAIDシステムでも問題なくOSをインストールできる |
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システムドライブとして利用するため、若干パフォーマンスは低下するものの、シーケンシャルアクセスは非常に高速だ |