オールインワン型水冷ユニットを搭載してみる

「魅せるPC」は確実に”水冷人口”を引き上げた。大枚をはたいて購入した自作PCパーツが、強化ガラス製サイドパネル越しに眺める事ができる。ドレスアップ要素を多分に含む水冷ユニットは、本格水冷（DIY水冷）・簡易水冷問わず、今後も「魅せるPC」の最重要パーツとしてシェアを伸ばしていくだろう。

そこで今回の検証では、240mmと120mm、両サイズのラジエターを備えた、オールインワン型水冷ユニットを用意。フロント寄り右側の240mmサイズラジエター搭載スペースと、リア120mmサイズラジエターの搭載スペース、それぞれにマウントを試みた。なおボトム面の最大360mmサイズラジエター搭載スペースは、ウォーターチューブの取り回しや、リザーバーやポンプを任意で設置する本格水冷に向くため、本稿では搭載テストを見送った。

マザーボードと同一フロア上にラジエターをマウントした場合、チューブの長さに注意が必要。思いの外距離があるため、検証機のチューブ（実測約330mm）は支障が起きないほぼ限界まで伸びた状態になってしまった。なお検証にはCooler Master「MasterLiquid ML240L RGB」（型番：MLW-D24M-A20PC-R1）を使用している

フロント寄り右側面はラジエター+冷却ファンに占有されるため、グラフィックスカードの有効スペースは412mmから305mmに短縮される。もちろん298mmの「ROG-STRIX-GTX1070TI-A8G-GAMING」は共存が可能だ

ラジエター+冷却ファンのリアマウントなら、ポンプ一体型ウォーターブロックと距離が近く、チューブ長はさほど気にする必要がない。なお検証にはCooler Master「MasterLiquid ML120L RGB」（型番：MLW-D12M-A20PC-R1）を使用している

フロント寄り右側面に位置するマウントスペースの素材はABS樹脂に変わる。ラジエター固定用のネジ穴の径が大きいため、ネジの頭が抜けてしまった。そこで付属の「水冷システム用ワッシャー」の出番がやってくる

「TUF GAMING ALLIANCE RGBパネル」を装着する

最後に「101-TUF GAMING」を特徴付ける付属品「TUF GAMING ALLIANCE RGBパネル」を装着してみよう。乳白色のアクリルパネルは「TUF GAMING ALLIANCE」の文字とロゴで装飾。これを固定する両サイドのプレートにはRGB LEDストリップが内蔵され、In Winロゴがライトアップされる仕掛け。なお装着は電源ユニット搭載エリア側面のスペースを利用する。

RGB LEDストリップを内蔵する左右のプレートは、マグネット固定式。RGBヘッダに接続すれば、マザーボード側のコントロールと連動した発光を楽しむ事ができる

左サイドの強化ガラス越しに光るイルミネーションは、「101-TUF GAMING」をアピールする最も効果的なイルミネーションギミック。発光色を同期させ、ライティングを大いに楽しもう

総評：ボディカラー＆イルミネーションで”完全一致”が最大の魅力

どうしたものかと、正直気が進まなかった。新製品とは言え、ベース筐体は既に詳細検証済みのバリエーションモデルだ。どう扱えばいいかなと、グズグズしている間にも評価サンプルが到着。見覚えのあるパッケージから本体を取り出すと、想像とはまるで違う製品だった。

事前に資料で把握していたものの、ASUS「TUF GAMING」シリーズの模様とロゴがマーキングされたフロントパネルデザインは思った以上に仕上がりが良い。内部設計こそ見慣れたそれだが、トップパネルにもフロント同様の模様があしらわれ、「特別な製品」である事を十分に感じさせる。

ブラック基板にイエローのラインが象徴的なASUS「TUF GAMING」のカラーリングを筐体が正確にトレース。さらにルミネーションが同期するASUS「Aura Sync」を利用すれば、ボディーカラーとイルミネーションの両面で”完全一致”したPCが構築できるワケだ。

そもそもコラボレーションモデルは、どうしても限定的になりがちだが、ミリタリーデザインのPCケースとして見ても十分に魅力的な存在。これならASUSユーザー以外にもオススメができる。まさに出来のイイ企画モノ。それが「101-TUF GAMING」なのだ。

協力：In Win Development
株式会社アユート