エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.652
2018.04.19 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
ここからは3Dベンチマークテストを使い、グラフィックス性能への影響をチェックしていこう。まずは定番「3DMark」の計測を進めていく。なお今回はプリセットに「Time Spy」と「Fire Strike」の2種類を選択した。
まず「Time Spy」の結果を確認すると、「CPU Score」は8コア/16スレッドに対応するRyzen 7 2700Xがトップ、Ryzen 7 1800Xがそれに続く順当な結果。また同じ6コア/12スレッドのCore i7-8700KとRyzen 5 2600Xの比較では約2割の差がつき、動作クロックの違いがそのままスコアに表れている。なおRyzen 7 1800Xでは「Graphics Score」の落ち込みが大きく、総合スコアも唯一2,000ポイントを下回る。念のため計測を繰り返してみたところでスコアに変化はなく、メモリレイテンシなどがボトルネックになっている可能性がある。
また「Fire Strike」のスコアを確認すると基本的な傾向は「Time Spy」と同様。しかし「CPU Score」についてはよりクロックの影響が大きくなるようで、Ryzen 7 2700XとRyzen 7 1800Xの差が広がっている。なお「Graphics Score」についてはやはりRyzen 7 1800Xの落ち込みが大きく、こちらも総合スコアでRyzen 5 2600XやCore i7-8700Kに逆転を許している。
続いて、実際のゲームに則したテストとして、オンラインRPGの人気タイトル「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター」をチェックしていこう。APIはDirectX 11、描画品質は“最高品質”を選択。解像度は1,280×720ドットと1,920×1,080ドットの2種類で測定を行った。
いずれの解像度でもCore i7-8700Kがトップ。以降Ryzen 7 2700X、Ryzen 5 2600X、Ryzen 7 1800Xの順で並び、クロック通りのスコアとなった。このことから、メイニーコアCPUは万能ではなく、「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター」のような、マルチスレッド処理性能よりもシングルスレッド性能や動作クロックが重要になるソフト(ゲーム)では、その性能を最大限に発揮できない点は覚えておく必要がある。