エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.652
2018.04.19 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
「Zen+」マイクロアーキテクチャが、プロセスの微細化と内部設計の最適化という小幅な変更にとどまることもあり、「Excavator」から「Zen」に移行したときのような強烈なインパクトはない。しかし、クロックアップによる上積みは確実にあり、マルチスレッド処理では先代モデルや対抗となるCoffee Lakeを圧倒している。メインストリーム向けCPUでは間違いなく現行最高峰のパフォーマンスを発揮すると言っていいだろう。またシングルスレッド処理やメモリレイテンシ、高クロックメモリへの対応なども改善され、完成度は確実に上がっている。
それでいて価格は同クラスのCoffee Lakeとほぼ同等。さらに第2世代Ryzenではすべてのモデルに実用に耐えうるリテールクーラーが付属しており、上位モデルを中心にコストパフォーマンスは非常に高い。またIntelと違い、プラットフォームの互換性が維持されており、既存環境からのアップグレードを最小限のコストで行うことができるのも評価できる。
昨年、Ryzenシリーズにより華麗な復活を遂げたAMD。今年もすでに新APU Ryzen 2000Gに続き、今回検証した第2世代Ryzenを矢継ぎ早に投入するなど相変わらず堅調で、この勢いはまだまだ続きそうだ。
協力:日本AMD株式会社