エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.655
2018.05.03 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
発熱の多いMOSFETには、効率的に冷却するため大型のヒートシンクを搭載。またその上にかぶさるように「I/O Armor」が装備されている |
第2世代Ryzenシリーズでは、クロックの向上に伴い最大TDPが95Wから105Wへと増え、高負荷時やオーバークロックをする場合には、これまで以上に電源回路の良し悪しが重要になる。そこで「X470 Taichi Ultimate」では、CPUが必要とする電力を正確に供給できるIRデジタルPWMによる16フェーズの多段電源回路を搭載。さらに低RDS(On)設計の「デュアルスタックMOSFET」をはじめとした、高品質なコンポーネントのみを採用することで、信頼性と安定性を高めている。
CPUソケットはピン数1,331本のSocket AM4。リテンションにも変更はなく、冷却性能さえ問題なければ従来のCPUクーラーがそのまま流用できる |
MOSFETのヒートシンクを取り外したところ。1フェーズあたりチョークコイル、MOSFETとも各1基ずつ搭載 |
チョークコイルは飽和電流を3倍に高めた「プレミアム60Aパワーチョーク」で、MOSFETには2枚のダイを積層した「デュアルスタックMOSFET」を採用 |
最大8フェーズまで対応するInfenion製デジタルPWMコントローラ「IR35201」 | 基板裏面に計8基のフェーズダブラーを搭載 |
φ6mmのヒートパイプで連結された電源回路のヒートシンク。MOSFET接触部分には熱伝導シートが貼り付けられ、基板には計4本のネジで固定されていた |
これまでもギアをモチーフにしたユニークなチップセットヒートシンクを採用していた「Taichi」シリーズ。「X470 Taichi Ultimate」では、複数のギアが立体的に重なり合う凝った意匠の「3D Taichi PCH Heatsink」を搭載し、より印象的な外観に仕上げられている。もちろんこれまで通りRGB LED機能もサポートされ、ドレスアップPCのベースとしてもピッタリだ。
複数のギアが重なり合う「3D Taichi PCH Heatsink」。表面には「Taichi Ultimate」のロゴが大きくデザインされている |
RGB LED機能は実際にはヒートシンクそのものではなく、チップセット周辺の基板上に搭載されていた |
Socket AM4専用の最新チップセットAMD X470。前述の通り、基本機能についてはAMD X370からほとんど変更されていない |