エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.659
2018.05.21 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
搭載されていたメモリは、Crucialのゲーマー向け「Ballistix Sport LT DDR4」シリーズ。DDR4 2,666MHz動作のオーバークロックメモリで、シルバーカラーのヒートスプレッダを標準装備、容量は8GB×2の合計16GB構成だ。BTO製品ゆえに、Ryzenマシン構築の際にチラホラ聞かれたメモリ相性に悩まされる心配もナシ。安心して好みのモデルを選択できる。
ちなみに標準では、メジャーチップ採用のDDR4-2400 8GB(4GB×2)という構成。自分がプレイするゲームの推奨環境などを考慮して、必要な容量やメモリスピードをチョイスしたい。
ヒートスプレッダを標準装備する、CrucialのOCメモリ「Ballistix Sport LT DDR4」。なお、オプションメニューからは、最大64GBまでを選ぶことができる |
電源ユニットは、80PLUS GOLD認証を取得したSilverStoneの750Wモデル「SST-ST75F-GS V2」が標準採用されている。奥行きを140mmに抑えたコンパクト設計で、なおかつ必要なケーブルのみを接続するフルモジュラー仕様。もし後からパーツの増設を思いついた時でも、ケーブル処理に悩まされることはなさそうだ。冷却機構は最小18dBAの静音120mmファンが搭載されており、静音志向のユーザーでも文句は出ないだろう。
もっともミドルレンジ向けにはやや大きめの容量とあって、カスタマイズで高信頼性の低容量モデルに変更するという手もある。SeasonicのOEMモデルなどもラインナップされているため、メニューを眺めながらよく吟味したいところだ。
コストパフォーマンスに優れたフルモジュラー仕様の電源ユニットとして、市場でも評価が高いSilverStone「SST-ST75F-GS V2」を標準マウント。GOLD認証取得の750Wモデルだ |
遠目からも丁寧な仕事ぶりが伝わってくる、「G-Master Spear X470A」の裏配線エリアを眺める |
検証の過程で「G-Master Spear X470A」をいじり回しつつ、つい唸ってしまったのが洗練されたケーブルマネジメントだ。さすがは組み込みのプロが手がけただけはあり、無駄がなく細部まで考え抜かれた取り回しは見事の一言だ。ここでは一旦休憩の意味も兼ねて、じっくりとケーブル周りの技術を観察させてもらおう。
「CM 690 III」は裏配線スペースも余裕たっぷりだが、たるみが一切ないない計算されたケーブルの取り回しには感心しきり |
無駄なタイラップを使うことなく、丁寧に束ねられたケーブル。輸送中のトラブルも見越して、要所はしっかりテープで養生されている |
1箇所だけやや浮いた存在のように思われたSATA電源ケーブル。実はこの配置にもワケがあった |
「G-Master Spear X470A」を内外からじっくりと観察したところで、いよいよ各種ベンチマークテストにてそのパフォーマンスを確かめていこう。第2世代Ryzenの最上位モデルRyzen 7 2700XとGeForce GTX 1060を搭載したシステムは、はたしてどれほどの実力を示してくれるだろうか。標準構成からのカスタマイズやアップグレードの指標になる部分もありそうだ。
「CPU-Z」でプロセッサの情報を確認。8コア16スレッドを搭載するRyzen 7 2700Xは、最大4.3GHzで動作している。マザーボードは、X470搭載のMSI「X470 GAMING PLUS」だ |
メモリは、カスタマイズオプションで変更したDDR4-2666MHzの16GBが認識されている |
GPUはリファレンスに準拠したスペックのGeForce GTX 1060を搭載。ただし高負荷時には、最大1,860MHzまでクロックが上昇していた |
主要スペックをデバイスマネージャーでも確認する。合計16スレッドのRyzen 7 2700Xや、グラフィックスカードのGeForce GTX 1060がしっかり認識されていた |
評価機には、ケースオプションのLEDストリップが組み込まれている。付属のリモコンで手軽に発光カラー・パターンを変更可能だ |
RGB LEDを内蔵した「Wraith Prism」と合わせ、システム全体が幻想的に光る。お手頃ミドルのマシンでこの演出が楽しめるなら、十二分に満足だ |