エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.659
2018.05.21 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
ベンチマークテストのトップバッターは、CPUテストの大定番であるCGレンダリングソフトの「CINEBENCH R15」だ。まずは、8コア16スレッドで構成されるRyzen 7 2700XのCPUパフォーマンスを確かめてみよう。
さすがは8コア16スレッドと、喝采を送りたくなる圧倒的なマルチコアのスコアをマーク。ADMが送り出したRyzen 7 2700Xは、コンシューマ向けでは間違いなく現行最高峰のCPUだ。シングルコアは突出したスコアではないものの、マルチスレッド処理が中心となるゲーミングシーンでは、その性能を遺憾なく発揮してくれるだろう。
さて、次は3Dゲーミングのパフォーマンスを確かめるべく、3Dベンチマークテストの大定番「3DMark」を使用した検証を行う。はたして評価機が搭載するRyzen 7 2700X+GeForce GTX 1060の組み合わせは、どれほどの性能を示してくれるのか。「Fire Strike」および「Time Spy」それぞれに用意されたクラス別テストを実行した。
まずDirectX 11環境のテストである「Fire Strike」の結果から見ていこう。フルHD環境の無印ベンチでは総合/Graphics scoreが11958/13076、2K環境の「Fire Strike Extreme」でも6003/6167と、ミドルレンジのグラフィックスカードを搭載するマシンとして、十分なパフォーマンスを示している。強烈な負荷のかかる4K環境の「Fire Strike Ultra」では約3000前後までスコアを落としていることから、基本的にはGeForce GTX 1060が主戦場に想定しているフルHD、あるいはゲーム設定と相談で2K環境までの快適プレイが見込めそうだ。
なお、CPU性能の指標となるPhysics scoreは、いずれの環境でも20000オーバーをマーク。搭載するRyzen 7 2700Xがもつ高い性能の恩恵を受けていることがうかがえる。
続いてDirectX 12環境のテストである「Time Spy」をチェックしてみよう。さすがはDirectX 12への最適化が進んだGTX 1000シリーズだけに、ミドルレンジながら無印ベンチでは総合/Graphics scoreで4570/4203をマーク。CPU scoreは9000オーバーと、DirectX 12環境でも優れたゲーミング性能が期待できる。
一方で最高レベルの負荷がかかる4K想定の「Time Spy Extreme」では、さすがにクラス相応の結果に落ち着いた。基本的には“ゲーミング標準”のフルHD環境をベースにして、ゲーム設定をにらみつつ、よりリッチな解像度でのプレイを模索するスタイルになりそうだ。