エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.662
2018.06.15 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
外観のチェックが完了したところで、内部構造に迫っていこう。4mm厚強化ガラスサイドパネルを外すと、まず目に付くのはボトムカバー(シュラウド)の存在。ENERMAXではこれを「PSU-Tunnel design」と名付けた。このセパレート構造は現在多くのミドルタワーPCケースで採用されているのはご存じの通り。手元資料によると、フロント吸気ファンからリアまでダイレクトな風の流れができるため、グラフィックスカードおよびCPUの冷却に有利だという。必要最低限の冷却ファンで、静音性が保てる点もアピールポイントとして付け加えておこう。
では具体的に冷却ファンレイアウトから解説しよう。密閉型フロントアクリルパネルの存在から、冷却能力は過剰に期待できないように見える。しかし最大で9基の冷却ファンが搭載できるスペースを用意。十分高冷却PCが構築できる実力を秘めている。
ENERMAX「SABERAY」の冷却ファンレイアウト(マニュアル抜粋)。トップとリアのみ140mm口径ファンに対応、その他の箇所では120mm口径ファンが増設できるようになっている |
まずは「SABERAY」の象徴とも言うべき、フロントパネル内部に標準で装備された120mm口径ファン3基を紹介しよう。サークルが美しく発光する「T.B. RGBタイプファン」は、特許取得済みのツイスターベアリングを採用。静音動作と美しい発光が特徴で、両サイドのLEDストリップからの発光色と相まって、フロントパネルを賑やかに彩る。
なお通常フロント面はアクリルパネルが装着されているが、「Meshed panel」 が標準添付。吸気効率を上げたい場合など、状況に応じて付け替え可能。さらにラジエターは240/360mmサイズが搭載できる。
「T.B. RGBタイプファン」の輝度をほどよく押さえる、スモーク掛かったアクリルパネルは付属の「Meshed panel」に付け替え可能。実はトップパネルと共通部品で、見た目の統一感も考慮されている |
ENERMAX自慢の120mm口径ファン「T.B. RGBタイプファン」は贅沢に3基を標準装備。外気を取り入れる重要なポジションながら、美しく光で彩る演出も兼任している |