エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.663
2018.06.23 更新
文:テクニカルライター・藤田 忠
ここからは3Dベンチマークテストを使って、主に2-Way SLI動作時の挙動をチェックしていこう。まずは「3DMark」が新たに搭載したDirectX 12向け4K解像度テストの「Time Spy Extreme」を実行する。カスタムモードでループを有効にして、1時間連続動作させた際の電圧を確認している。消費電力は最大619Wで、おおよそ580~590Wで推移していた。
「Time Spy Extreme」実行時の各電圧の変化 |
「Time Spy Extreme」実行時の各電圧の最大/最小/平均値 |
データロード時など負荷が変動するテストなので、各電圧の出力波形はフラットな部分と上下を繰り返す部分が存在する。また最小値は「OCCT 4.5.1/PowerSupplyTest」と同じで、Antecの許容範囲(±3%)に収まる+12V 11.712V、+3.3V 3.216V、+5V 4.944Vになっている。やや変動幅は大きめだが、テスト中にエラーでベンチマークが停止することはなかった。
次は「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」を、「最高品質」の解像度3,840×2,160ドットで連続1時間ループさせた際の挙動を確認していこう。消費電力はシーンで異なり、380W~530W前後で変動していた。
「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」実行時の各電圧の変化 |
「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」実行時の各電圧の最大/最小/平均値 |
2枚のGPUの最大負荷は90%台で、ここまでのテストに比べると電源ユニットへの負荷は低めになっている。そのため、各電圧の降下幅は小さいものの傾向は同じ。変動幅と最小値は+12Vが12.000Vから0.192V降下した11.808V、+3.3Vは3.280Vから0.064V降下した3.216V、+5Vは5.016Vから0.072V降下した4.944Vだった。
テストセッションのラストは、人気ゲームタイトルの「Far Cry5」を、実際に1時間ほど連続プレイした際の挙動だ。描画設定は「最高」、解像度3,840×2,160ドットでプレイしている。プレイ中の最大消費電力は639Wだが、おおよそ550W~580Wで推移していた。
「Far Cry5」実行時の各電圧の変化 |
「Far Cry5」実行時の各電圧の最大/最小/平均値 |
+12Vは「OCCT 4.5.1/PowerSupplyTest」や「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」と同じく細かく変動し、瞬間的に11.712Vまで降下するが、おおむね11.904Vと11.808Vの間を上下していた。なお、そのほかの変動幅は小さく+3.3Vは0.048V、+5Vは0.048Vだった。