エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.672
2018.07.21 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
Intel H310チップを採用する「DeskMini 310」では、残念ながらRAID 0によるストレージの高速化には対応していない。しかしCPUのPCI-Express3.0レーンに接続された「Ultra M.2」(32Gbps)を搭載しており、最新のNVMe SSDを組み合わせれば3,000MB/secを超える転送速度を実現することができる。そこで今回はSamsung「960EVO MZ-V6E250B/IT」を使い、その気になるパフォーマンスをチェックしてみることにした。
CrystalDiskMark 6.0.1:50MiB | CrystalDiskMark 6.0.1:1GiB |
CrystalDiskMark 6.0.1:4GiB | CrystalDiskMark 6.0.1:32GiB |
まずシーケンシャルアクセスを確認すると読込は最高3,240MB/sec、書込は最高1,540MB/secで、いずれも公称スペック(3,200MB/secと1,500MB/sec)を上回る結果。またランダムアクセスは4KiB Q8T8の読込が最高1,360MB/sec(約328,000IOPS)、書込が最高1,340MB/sec(約324,000 IOPS)で、こちらも公称スペック(330,000 IOPSと300,000 IOPS)に準じたスコア。「DeskMini 310」の「Ultra M.2」スロットなら、最新NVMe SSDを組み合わせた場合でもそのパフォーマンスを最大限に引き出すことができる。
続いて定番のCGレンダリングソフト「CINEBENCH R15」を使い、CPUの性能と消費電力をチェックしていこう。
「CINEBENCH R15」のスコアを確認すると、Core i5-8600はシングルコアテストでは最高4.30GHzまでクロックが上昇することもあり181cb、マルチコアでは6コアというコア数の多さを活かし1,000cbにあと一歩に迫る969cbをマークする上々の結果。レンダリングや動画エンコードといった重量級の作業でもまったくストレスなく処理することができそうだ。またよりパフォーマンスを求めるなら、Hyper-Threadingに対応するCore i7-8700を選択するのもいいだろう。一方、Celeron G4900Tは、シングルコアが119cb、マルチコアは228cb止まりで、マルチスレッドに最適化した処理を行うにはやや心もとないスコア。とは言え、フォルダの開閉やWebブラウジングなどではまったく処理落ちもなく、オフィスユースや一般的な作業であれば特に問題になることはないだろう。
続いて消費電力を確認すると、アイドル時は省電力機能が有効に働きいずれも10W前半で推移。また高負荷時でもCeleron G4900Tは31Wまでしか上がらず、常時起動のPCとしては非常に魅力的。なおCore i5-8600ではコア数が多いことも影響して88Wまで上昇しているが、120WのACアダプタが付属する「DeskMini 310」ならまだまだ余裕がある状態だ。