エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.684
2018.09.13 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
左右各4本のメモリスロットに挟まれるように配置されたコンタクトピン数4,094本のSocket TR4。CPUの装着は安全性に配慮したキャリートレイ方式だが、ピンを折らないよう作業は慎重に行いたい |
最大32コア/64スレッドという、これまでのコンシューマ向けCPUにはないメニーコア構成に仕上げられた、第2世代Ryzen Threadripperの上位モデル「WX」シリーズ。その分、消費電力も大幅に増えておりTDPは実に250Wに達する。そんな「WX」シリーズの持つポテンシャルを最大限に引き出すため、「MEG X399 CREATION」では、高効率統合型MOSFET「Dr.MOS」による16(CPUコア)+3(アンコア部)フェーズのデジタル電源回路を搭載する。
さらにCPUが必要とする電力を正確かつすばやく供給する「Core Boost」や、60A/720Wの大出力を可能にする2基の8pin電源コネクタ、ヒートパイプで連結された超大型のヒートシンクなどの組み合わせにより、定格運用はもちろん、消費電力が極端に増えるオーバークロック時でも安定動作が可能になるという。
CPUソケット上側の電源回路を冷却するヒートシンク。サイズは実測165×28mm(最大) | CPUソケット左側の電源回路を冷却するヒートシンク。こちらのサイズは実測142×28mm(最大) |
それぞれ3本のネジで基板に固定されたヒートシンクはφ6mmのヒートパイプで連結されていた |
MOSFET冷却用のヒートシンクを取り外したところ。コンデンサやフェライトコアチョークは一切ゆがみなく整然と配置されている |
CPUソケットの上側には5フェーズ分と11フェーズ分に分かれたCPU用の16フェーズ回路を搭載 |
CPUソケットの左側(メモリスロット脇)にはアンコア用の3フェーズ電源を搭載 |
CPUコア用の8フェーズPWMコントローラIR「IR35201」。フェーズダブラーを使うことで16フェーズに対応する | アンコア用の3+1フェーズPWMコントローラIR「35204」 |
電源回路の基板裏面にはフェーズダブラーを搭載。また小型の抵抗はメタルプレートで保護されていた |
メインの電源コネクタは一般的なATX 24pin×1 | 60A/720Wの大出力を可能にするため、+12Vの8pinコネクタは2基搭載する |
「MEG X399 CREATION」に搭載されるチップセットは、Socket TR4専用のAMD X399。AMD CrossFire X/NVIDIA SLIのマルチグラフィックスやNVMe RAIDの構築に加え、AMDの最新ストレージ高速化技術「StoreMI」を無償で利用することができる。
第2世代Ryzen Threadripperにも対応する、Socket TR4専用チップセットAMD X399。 |
チップセットには、中央にアドレサブルRGB LEDを備えた薄型ヒートシンクを搭載する |