2018.10.03 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
ケース収納時のIntel「600p」 | 単体時のIntel「600p」 |
ケース収納時のSamsung「SM951-NVMe」 | 単体時のSamsung「SM951-NVMe」 |
続いて「ATTO Disk Benchmark v3.05」のスコアを確認すると、Intel「600p」ではシーケンシャル読込が最高1,058MB/sec、書込が590MB/sec、Samsung「SM951-NVMe」では読込が1,060MB/sec、書込が1,006MB/secで、いずれも1,000MB/secを超える転送速度を記録した。PCI-Express3.0(x4/32Gbps)と比べると約1/3、PCI-Express3.0(x2/16Gbps)との比較でも6割強に帯域幅が制限されるため、NVMe M.2 SSDのポテンシャルをすべて引き出すことはできないが、SATA3.0(6Gbps)SSDを使用する製品と比べるとその差は明らかだ。
底面部(アイドル時)のサーモグラフィー結果 | 底面部(高負荷時)のサーモグラフィー結果 |
天板部(アイドル時)のサーモグラフィー結果 | 天板部(高負荷時)のサーモグラフィー結果 |
最後にIntel「600p」シリーズの256GBモデル「SSDPEKKW256G7X1」搭載時のサーモグラフィー結果をチェックしていこう。底面部、天板部とも温度が最も高いのはSSDのコントローラがあるところ。また底面部はコントローラを中心として周囲に熱が拡散している様子がみてとれる。さらに天板部も高負荷時には温度が上昇しており、筐体全体で放熱が行われていると推察できる。
USB3.1 Gen.2とNVMe M.2 SSDを組み合わせることで、これまでシングルドライブのポータブルストレージでは難しかったSATA3.0(6Gbps)SSDを超える転送速度を謳うセンチュリー「M.2 NVMe SSD to USB3.1 Gen.2 アルミケース」。今回の検証では、読込、書込とも最高1,000MB/secを超えるスコアを計測し、まさに期待通りのパフォーマンスを見せてくれた。
またオールアルミニウム製のケースは質感もよく、堅牢性も十分。2.5インチドライブ用ケースとほぼ同等のやや大柄なサイズや重さが気になる人もいるだろうが、発熱が多く、サーマルスロットリングが発生しやすいNVMe M.2 SSDの冷却機構を兼ねていることを考えれば十分許容できる範囲に収められている。
製品には変換コネクタが標準で付属するため、薄型・軽量ノートPCのようにType-Cコネクタしかない製品でも接続することができる |
拡張カードなどの追加投資も安価で、NVMe M.2 SSDの価格も下がっている今、コストを抑えつつ高速なポータブルストレージを使いたい人には「M.2 NVMe SSD to USB3.1 Gen.2 アルミケース」はうってつけのアイテム。さらに初期導入したNVMe M.2 SSDから最新モデルにアップグレードした(もしくはしたい)という人にとっても、データ移行の手間を軽減し、余ったSSDを有効活用できる「M.2 NVMe SSD to USB3.1 Gen.2 アルミケース」は有望な選択肢になるだろう。
協力:株式会社センチュリー