エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.691
2018.10.27 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
かつてロープロファイル仕様のメカニカルスイッチといえば、CHERRY MLスイッチをはじめごく一部に限られ、選択肢は非常に少なかった。さらに技術的な制約から打鍵感はフルハイトのそれには及ばず、薄く打ち心地の良いメカニカルキーボードとは、なかなか成立が難しい存在だったと言える。
ところがここしばらくで市場に投入されるようになった、新世代のロープロファイルスイッチは完成度が非常に高い。「GRAM XS」が搭載するTTC製スイッチも同様で、薄さを活かした短接点に加え、しっかり“打ったぞ感”が得られる豊かでなめらかなストロークを備え、フルハイトのスイッチと比べても遜色がない。フルフラットなデザインとメカニカルスイッチ特有の良質な打鍵感を兼ね備える、貴重な極薄仕様のキーボードが誕生した。
技術的な進歩に感激、超薄型ながらメカニカルの打鍵感を犠牲にしないキーボードが登場。ゲーミング向け機能も網羅した「GRAM XS」は、フラットスタイルの愛好家にとって限りなく正解なモデルになりそう |
さらに「GRAM XS」の場合、薄く打ち心地の良いメカニカルキーボードという特性だけでなく、ゲーミングキーボード顔負けのパフォーマンスをもつモデルである点も大きな魅力。1,000Hzレートの高速応答にNキーロールオーバー、RGBイルミネーションと、ゲーミングモデル必須の機能は全部入り。全キーを対象としたフルカスタマイズにも対応、前述の短接点入力という特徴もあり、薄く打ち心地が良くなおかつゲーミングユースにも耐えるという、稀有な要素がすべて揃った。
フラットスタイルを愛するユーザーがゲーミング向けに選ぶには、まさにうってつけの1台。個性が強く特定ニーズに刺さるキーボードとして、人気モデルになっても驚かないだろう。
協力:Tesoro Technology
株式会社オウルテック