120mm口径ファン2基が増設できるトップパネル部

次に冷却ファン増設スペースを個別に解説しよう。まずトップ面の通気孔部分には、120mm口径ファン2基が増設できる。筐体内部の熱を外部に排出する重要な役割を担う要所であることから、積極的に導入をオススメしたい。さらに兄弟モデル「OPHION」との最大の違いであるラジエターの増設にも対応。オールインワン型の水冷ユニットを容易に導入できる点こそ、最大のメリットだ。

防塵フィルタを外した状態のトップパネル部。ネジ穴はスリットタイプで、固定ポジションの微調整が可能

「OPHION」よりも高さがあるため、ラジエター+120mm口径25mm厚冷却ファンのマウントが可能。「OPHION EVO」を選択する最大のポイントと言える箇所だ

120mm口径ファンが搭載できるボトム部

ボトム部の防塵フィルタを取り外すとあらわになるのが、120mm口径ファン搭載スペースと通気孔だ。ボトム面後ろ寄りに設けられたこのポジションに冷却ファンを増設する事で、設置面から外気を取り入れ、120mm口径ファン2基が増設できるトップ方向へのエアフローが構築できる。ただし資料によると、搭載できる120mm口径ファンは15mm厚。ぐっと選択肢が減ってしまうが、限られた内部容積だけにここは受け入れるしかない。

ハニカム状の通気孔部分には120mm口径ファン増設用のネジ穴を装備。15mm厚モデルが搭載できる

フロントパネル内部の2.5インチSSD搭載スペース

冷却構造と共に重要なのがストレージの収納力だ。ここからはドライブベイを見ていこう。まずフロントパネルを取り外した状態で、シャーシ側の面を確認すると、ネジ留めしたゴムブッシュをスライド固定できる、2.5インチSSD増設用の穴が2台分用意されていた。左手には長方形の開口部があり、ここからSATAケーブル（データ/電源）を筐体内部に引き込む事になる。後半のセッションでも詳しく解説しよう。

多くのPCケースでは冷却ファン増設に使われるフロントパネルは、2.5インチSSDを最大2台搭載できるストレージ収納スペースに割りつけられていた

悩ましいボトム部のストレージ搭載スペース

120mm（15mm厚）口径ファン1基が搭載できるボトム部は、ストレージ搭載スペースとしても利用ができる。ハニカム状の通気孔と、冷却ファン増設用のネジ穴に紛れて、3.5インチHDDが1台、または2.5インチSSDが2台搭載できる固定用ネジ穴を用意。排他仕様ながら、好みの使い方ができるというワケだ。とは言え、唯一の3.5インチHDD搭載スペースだけに、なかなか悩ましいところだ。

120mm口径ファンに変わり、2.5インチSSDを2台、または3.5インチHDDを1台搭載が可能。パーツ選定に際しては、用途や目的も考慮し、事前に構成を決めておく必要がありそうだ