エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.694
2018.11.04 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
ここからは編集部に届けられた評価サンプルを開封して、画像による詳細検証を進めていこう。Intelのメインストリーム向けCPUでは初めて8コア/16スレッドに対応する第9世代Intel Coreプロセッサ。TDPこそ95Wから変更はないものの、消費電力は確実に増加し、これまで以上に電源回路が重要になる。
そこで「Z390 Phantom Gaming 9」では、CPUが必要とする電力を正確かつ円滑に供給するIR製デジタルPWMによる12フェーズ回路を搭載。さらに2つのダイを積層してオン抵抗を減らした「Dual-Stack MOSFET」や、通常の3倍の飽和電流を備えた「Premium 60A Power Choke」、最低12,000時間という長寿命を実現した「ニチコン製12K Black Cap」、820uFと100uFの2種類のコンデンサを組み合わせVcore電源の応答速度を高めた「Combo Cap」など、搭載コンポーネントにもこだわることで、安定性を高めているワケだ。
高品質コンポーネントで固められた電源回路。コンポーネントも整然と配置され、非常に美しい仕上がりだ |
MOSFETは、オン抵抗わずか1.2mΩの「Dual-Stack MOSFET」で、チョークコイルは「Premium 60A Power Choke」 | コンデンサは、820uFと100uFの2種類の「ニチコン製12K Black Cap」を組み合わせた「Combo Cap」仕様 |
PWMコントローラは最大8フェーズまで対応するInternational Rectifier「IR35201」 |
基板裏面にはフェーズ数を拡張するフェーズダブラーを搭載 |
「Z390 Phantom Gaming 9」のチップセットは、USB3.1 Gen.2と「CNVi」スロットに対応するLGA1151向け最上位のIntel Z390。CPUコア倍率変更によるオーバークロックや、NVIDIA SLI向けとなるCPUのPCI-Express3.0レーン分割機能にも対応しており、パフォーマンスを重視したハイエンドゲーミングPCにはピッタリだ。
Intel Z370に、USB3.1 Gen.2と「CNVi」スロット機能を統合したIntel Z390。TDPは6Wで、PCI-Express3.0は24レーン |
「Faster than Lightning “稲妻より早く”」という「Phantom Gaming」シリーズのロゴをモチーフにしたヒートシンクを搭載 |
ヒートシンクは2本のネジで基板に固定。またLEDはチップセットを囲むように基板上に配置されていた |