エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.694
2018.11.04 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
ASRockの資料によれば、ギガビットLAN環境でも「Phantom Gaming 2.5 Gb/s LAN」を使うと、一部パフォーマンスの向上が期待できるという |
「Z390 Phantom Gaming 9」の最大の特徴でもある、帯域幅2.5GB/secの有線ネットワーク機能「Phantom Gaming 2.5 Gb/s LAN」。その性能を最大限に発揮するには、当然ながらハブやその他の周辺機器も対応製品を用意する必要がある。しかし、ASRockより提供された資料によれば、一部のアプリケーションでは、通常のギガビットLAN環境でも高速化が期待できるという。そこで、ネットワークの帯域を計測する「Jperf 2.0.2」と「Sandra Titanium(2018):ネットワークの帯域」を使い、パフォーマンスに違いが出るのか確認していこう。
まず「Jperf 2.0.2」のスコアを確認すると、UDPはいずれも1,000,000kbitで横並び。またTCPについてもIntel I219Vとの比較で約2%、Intel I211ATとの比較では1%未満で、測定誤差の大きいネットワーク関連のテストということを考慮すれば、有意な差とは言えないだろう。
続いて、「Sandra Titanium(2018):ネットワークの帯域」のスコアを確認していこう。「データ帯域」は、「Phantom Gaming 2.5 Gb/s LAN」が約56MB/secなのに対して、Intelチップはいずれも47MB/sec台に留まり、約20%の差がついた。また「データレイテンシ」は、Intelチップから25%以上削減され、同じギガビットLAN環境でも「Phantom Gaming 2.5 Gb/s LAN」がかなり優勢だ。
ギガビットLANリンク:Intelチップ | ギガビットLANリンク:「Phantom Gaming 2.5 Gb/s LAN」 |
10ギガビットLANリンク:「Phantom Gaming 2.5 Gb/s LAN」 |
最後にASRockより提供された、10ギガビットLAN NASへのアクセス速度を簡単に紹介しておこう。ギガビットLANリンクでは、シーケンシャルアクセスや、4KiB Q8T8/Q32T1に大きな差はないものの、4KiB Q1T1では読込、書込とも約25%スコアが向上している。また10ギガビットLANリンクでは、シーケンシャルアクセスはギガビットLAN環境の3倍近い300MB/secまで上昇しており、大容量データを頻繁に扱うなら、コストをかけてでも導入を検討したくなる結果と言えるだろう。