エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.698
2018.11.20 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
まずはCoffee Lake Refreshと同じく、「Sandra Titanium」の「メモリの帯域」と「メモリのレイテンシ」で、基本性能をチェックしていこう。
メモリ帯域は、Coffee Lake Refreshより差が広がり、「整数メモリ帯域」「浮動小数点メモリ帯域」とも約24%スコアが向上。メモリレイテンシは、約20%と大幅に削減されている。第2世代Ryzenシリーズで、2,133MHzクラスのメモリを使用しているなら、そのパフォーマンスを最大限に発揮するためにも、メモリの買い替えを検討したほうが良さそうだ。なお容量による帯域幅やレイテンシについては、こちらでも特に違いは見られなかった。
続いて「CINEBENCH R15」を使い、メモリクロックによるCPU性能と消費電力の影響を確認していこう。
「CINEBENCH R15」の結果もCoffee Lake Refreshより差が広がり、シングルコアテストでは約2%、マルチコアテストでは約5%スコアが上昇し、高クロックメモリの恩恵は大きい。またクロックによる消費電力の違いはアイドル時で約1W、高負荷時でも最大約3Wしかなく、低クロックメモリを使うメリットはほとんどない。なお容量による違いも最大5Wと小さいことから、懐が許す限り大容量なメモリを組み合わせるといいだろう。
今回はBallistixブランドのDDR4メモリ「Ballistix Sport LT」シリーズについて検証を行ってきた。メモリを選択する上で、最も重要な要素になる安定性については、AMD、Intelとも最新プラットフォームで、まったく動作に問題なし。メモリクロックやレイテンシなどの設定もいじる必要なく、差すだけでメモリの持つ性能を最大限に発揮することができた。
そしてMicron純正の選別チップや厳格なテストに裏打ちされた高い品質と、国内永久保証による安心感も、多くの製品が揃うメモリを選択する上では大きなポイントになる。
LEDイルミネーションや 大型のヒートスプレッダ、高クロック動作など、尖った製品の多いゲーミングメモリだが、その分使い手を選ぶ傾向がある。一方、質実剛健で、ともすればやや地味な印象もある「Ballistix Sport LT」シリーズは、ユーザーを選ばない、万人にオススメできるDDR4メモリの鉄板モデルと言えるだろう。
協力:Ballistix(Micron)ブランド
CFD販売株式会社