エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.705
2018.12.24 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
ここからは、パッケージから取り出した「Z390 AORUS XTREME」を機能別にチェックしていく。まずはGIGABYTE自慢の電源周りを観察してみよう |
GIGABYTEのIntel Z390搭載マザーボードは、コア数を増したIntel Core 9000シリーズを安定動作させるため、特に電源周りの設計に力を入れている。IR製のデジタルPWMコントローラとPowlRstage MOSFETによるデジタル制御の電源回路は、クラス最高峰の16フェーズを搭載。各フェーズで最低でも60Aの電力供給が可能であり、8pin×2の補助電源コネクタを組み合わせ、CPUの性能を最大限に発揮させることを狙った。
また、基板の表裏を活用した「Fins-Arrayヒートシンク」と「放熱用バックプレート」による、大掛かりな冷却機構にも注目。ヒートシンクは従来比3倍の放熱面積を確保した新設計が採用されたほか、サーマルパッドは2.7倍の熱伝導が可能という5W/mKの熱伝導パッドが使用されている。
電源回路の冷却を担っている、大型のヒートシンク「Fins-Arrayヒートシンク」。チョークコイルとMOSFETにそれぞれダイレクトタッチするヒートパイプで連結されている |
取り外したヒートシンク。ここにもRGB LEDが内蔵されており、基板上とヘッダで接続されている |
16基のIR製PowlRstage MOSFET、18基のチョークコイルを実装する電源回路。ヒートシンクと接する部分には、ピンク色のサーマルパッドが装着されていた |
CPUコア用の8フェーズPWMコントローラIR「IR35201」。フェーズダブラーを用いて16フェーズを制御している | すぐ隣には、アンコア用の3+1フェーズPWMコントローラ「35204」が実装されていた |
Core 9000シリーズのオーバークロックを見据え、2系統を備える8pin補助電源コネクタ。保護シールド付きで、ソリッドメッキ仕様のピンが採用されている | CPUソケットはLGA1151を採用。Coffee Lake-S RefreshことCore 9000シリーズと、前世代のCoffee Lake-Sに対応する |
バックプレートを取り外し、基板裏をチェック。なお、PCBには電気抵抗を抑えて発熱を低下させた「2オンス銅箔層基板」が採用されている |
取り外した「放熱用バックプレート」は、放熱だけでなく剛性と組み込みやすさの向上にも効果アリ。I/Oパネル方向の逆サイドには、RGB対応のライトバーが備え付けられている |
フェーズダブラーや小型の抵抗など、電源回路の裏面を冷却、バックプレートに熱を伝えている背面ヒートシンク。ヒートパイプが回り込み、表側のヒートシンクと一体化して冷却を行っている |
Intel Core 9000シリーズ向けにリリースされた、メインストリーム向け最上位チップIntel Z390。OCやSLIをサポートするほか、新たにCNVi無線LAN対応やUSB3.1 Gen.2機能の統合などが加えられた |
チップセットは、メインストリーム向けプラットフォームLGA1151に対応する最上位チップIntel Z390を搭載している。ちょうど前世代のIntel Z370とH370のいいとこ取りをしたようなチップセットで、最大1,734Mbps転送が可能なCNVi対応の802.11ac Wave2無線LANをサポート、10Gbps転送のUSB3.1 Gen.2もチップに統合された。また、CPUコア倍率変更によるオーバークロックやSLIのためのPCI-Express3.0レーン分割機能を備えている。
チップセットには、AORUSロゴを戴くヒートシンクが装着されている |
ヒートシンクはカバー部分にRGB LEDが内蔵され、個別のライティング制御も可能。なお、ヒートシンクは合計4つのネジで基板に固定されていた |