エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.706
2018.12.26 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 Tawashi
自作PCの言わば「本拠地」である秋葉原。ここに拠点を置くパソコンショップSEVENの潜入記事を今年9月にお届けした。作業現場の見学とインタビューを交え、激しく移り変わるBTO市場において、14年にわたり営業を続ける老舗ブランドの内幕を知ることができた。
そして今回は、さらにパソコンショップSEVENを知るべく、最新ゲーミングPCを実際に借り受け、細部にわたり検証を行う。”基本に忠実、あえて尖りすぎず、自己主張を抑える”というスタンスと、“安くて故障しにくい”が身上の自信作に迫っていこう。
組み込み作業を行うスタッフは、この道7~8年というベテランばかり。中には12年以上の経験を持つ職人も。台数に換算するとそれぞれ数千台のPCを組み立ててきた計算になる |
今回の主役は現在圧倒的な人気というゲーミングPCの最新作「SR-ii9-8862H/S5/GL/W10」。発売当初こそ品薄による入手難から、自作派のみならずBTOメーカーも調達に手間取った8コア16スレッドのIntel Core i9-9900Kを搭載するハイエンドPCだ。
パソコンショップSEVEN「SR-ii9-8862H/S5/GL/W10」Windows 10 Homeプリインストール 基本構成売価税抜183,800円 製品情報(パソコンショップSEVEN) |
グラフィックスカードは、ゲーマーの定番モデルNVIDIA GeForce GTX 1070 Ti。最新GPUGeForce RTX 20シリーズの存在があるものの、注目のレイトレーシング技術に対応したタイトル自体はまだ少ない。そんな事情から、高価なGeForce RTX 20シリーズではなく、敢えて手頃な価格のグラフィックスカードがチョイスされている。「SR-ii9-8862H/S5/GL/W10」とは、最新CPUとゲーマー定番のグラフィックスカードを組み合わせ、イマドキのゲームがしっかり動くバランスの良さが特徴と言えるだろう。
検証を行う前に基本構成を確認しておこう。パソコンショップSEVENでは、最新のCore 9000シリーズを採用したモデルを多数ラインナップ。最上位のCore i9-9900Kを搭載するPCだけでも5製品を用意している。なお今回取り上げる「SR-ii9-8862H/S5/GL/W10」は、マザーボードにIntel Z390 Express搭載のASRock「Z390 Pro4」が採用されている。
そして検証機のグラフィックスカードにはASUS「TURBO-GTX1070TI-8G」を搭載。標準構成のPCケースはThermaltake「Versa H26」から、かつて自作市場を席巻した大人気モデルのZALMAN「Z9 Neo」へカスタマイズ。やや意外なチョイスに思えるが、5.25インチオープンベイにフロントドアを備える作りは、BTOベンダーからいまだに人気のPCケースなのだ。
Core i9-9900K搭載モデルの中にはGeForce RTX 20シリーズ採用のPCもラインナップ。最新グラフィックスカードにこだわるならこちらもオススメだ |
メモリはCrucialブランドのDDR4 16GB(DDR4 PC4-19200)で、ストレージは480GB SSDと1TB HDDを搭載。電源ユニットはケーブル直結式のSilverStone「ST60F-ESB」(80PLUS BLONZE認証/600W)がマウントされている。