エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.708
2018.12.30 更新
文:テクニカルライター・藤⽥ 忠/編集・池西 樹
画像による検証が一段落したところで、ここからは「GeForce RTX 2080 VENTUS 8G OC」をPCに組み込み、実動チェックを進めていこう。CPUには、8コア/16スレッドで、全コア最大4.7GHzの高クロック動作に対応するCore i9-9900Kを、マザーボードにはZ390チップセットを搭載するMSI「MEG Z390 ACE」を使用している。なお、OSはリアルタイムレイトレーシング対応API「DirectX Raytracing」を含む、Windows 10の大型アップデート「Windows 10 October 2018 Update」を適用した状態で、テストを行っている。
グラフィックスカードの状態をリアルタイムに把握できる、MSI「Afterburner」。オーバークロックに興味がなくても導入しておくことをオススメする |
パフォーマンスの検証に入る前に、オーバークロックや、各種情報のモニタリング、フレームレートのオンスクリーンディスプレイ、スクリーンショット、フレームレート計測など、多彩な機能を備えるMSIのオリジナルユーティリティ「Afterburner」を紹介しておこう。
「Afterburner」の設定画面。電圧制御のロック解除や、モニタリング項目、各種ホットキーなどを設定可能 |
オンスクリーンディスプレイ機能を使えば、ゲーム中にCPUやGPUの状態を常に確認できる。もちろん表示位置の変更も可能 |
「Afterburner」には、「GeForce RTX 20」シリーズの新機能である「NVIDIA Scanner」をベースにした、自動オーバークロック機能「OC Scanner」も実装されている。現状ではベータ版という扱いだが、動作に問題がなかったため、パフォーマンス計測を行うにあたって、「OC Scanner」によるオーバークロック状態も試してみることにした。
「Afterburner」の設定で「電圧制御のロック」を外す下準備は必要だが、「OC Scanner」を使えば簡単に手動オーバークロックが可能だ |
「OC Scanner」を使うには、メイン画面「Core Clock(MHz)」の左端にあるアイコンをクリック(または「Ctrl+F」)し、「Voltage/Frequency curve editor」を表示。その右上にある「OC Scanner」を押して、「MSI Overclocking Scanner」を表示し、右下の「Scan」ボタンを押すだけ。あとはソフトウェアが自動でコアクロックをスキャンし、最適な設定が反映される。
スキャンを実行すると、デフォルト値に加えて、自動オーバークロックの結果が表示される。もちろん手動での調整も可能だ |
今回は「Core Voltage(%)」「Power Limit(%)」「Temp.Limit(℃)」を最大に設定した状態で「Scan」と「Test」を実行 |
今回は「Core Voltage(%)」「Power Limit(%)」「Temp.Limit(℃)」をすべて最大に設定した状態で行ったが、ベースクロックは1,594MHz、ブーストクロックは1,879MHzに上昇。さらに実ブーストクロックは1,935MHz前後から最大2,055MHzにアップした。