Phanteks「ENTHOO EVOLV X GLASS」外観デザインチェック

ここからは編集部に届けられた評価サンプルをパッケージから取り出し「ENTHOO EVOLV X GLASS（SATIN BLACK）」の外観デザインから検証をはじめよう。

フロントパネルデザインと着脱方法

フロントパネルは、歴代「ENTHOO EVOLV」シリーズの血統を受け継ぐ”あのデザイン”。肉厚のアルミニウム素材を使用し、質感の良さが際立っている。また上下に段差を設けて立体感を出し、くびれた左右の側面はシャープでスリムな印象を与え、ミドルレンジとは一線を画す存在感がある 。

シリーズのモデルラインナップを増やしつつも、熱心な自作派ならひと目でそれと分かる意匠は、外観を大きく変えず内部を熟成させて行く高級欧州車の手法に似ている。恐らく目新しさに欠けるという声もあるだろう。しかし内部設計に細かく手を加えるメーカーとしても知られており、単なる焼き直しでは決してない。この時点で「ENTHOO EVOLV X GLASS」の凝った内部設計はまったく想像ができないだろう。

そんなフロントパネルだが、シャーシへは上部2つのジュラコンキャッチで固定。前に倒して上に引き上げるアクションにより取り外しができるようになっている。なおシャーシ面にはマグネット固定式の防塵フィルタが装備されていた。

取り外したフロントパネルと防塵フィルタ。なおパネル裏面には両サイドにLEDストリップを標準装備

LEDストリップの配線は、フロントパネル固定によりシャーシとは分離するため、3本のピンによる接点で導通させる仕組み。物理的なケーブル接続を回避するユニークなアイデアだ

フロントパネルおよび防塵フィルタを外した状態のシャーシ面。標準装備ファンがあらわになるが、これについては後ほど詳しく解説しよう

開閉フタ付きのフロントアクセスポート

外部アクセスポートはフロント上部に装備されている。横一列に並ぶのは、正面左からUSB3.0x2、USB3.1 Gen.2 Type-Cx1、マイクx1、ヘッドホンx1、さらにD-RGB（Digital RGB）モード、D-RGBカラーの各セレクトボタン。そして未使用時は全体をカバーするフタを備えている。

上開きの開閉フタ。閉じた状態では防塵効果に加え存在そのものを隠す役割を兼ねている

Powerスイッチボタンは前寄りトップパネル中央にレイアウト。基板はシャーシ側固定で、小型のタクタイルスイッチが確認できる

フロントパネル裏面両サイドのLEDストリップはD-RGB（Digital RGB）モードボタンでSolid/Breathing/Radar/Sparlke/Rainbow、D-RGBカラーボタンで発光色の変更に対応する